「エクスセンスMB」対シーバス最強レベルのパックロッドが登場!

cyoshi

エクスセンスといえば、大手メーカーのシマノのシーバス向けハイブランドです。

ダイワで言うところのモアザンシリーズですね。

 

そのエクスセンスが2020年8月、モバイル仕様ってことで「エクスセンスMB」というパックロッドとなって登場です。

最初に発見したときには、まさかハイエンドロッドのモバイル仕様が出ると思っていなかったので、同社のミドルエンドである「ディアルーナMB」の追加モデルと勘違いしたほど、思いがけない登場でした。

 

エクスセンス MB[ EXSENCE MB]

 

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スペック&ラインアップ

さすがに機種は3つと絞られています。ハイエンドなパックロッドとなると、かなり需要が限定的になりますからね、この辺りは仕方のないことでしょう。

【スペック】

品番全長
(m)
継数
(本)
仕舞寸法
(cm)
自重
(g)
先径
(mm)
適合ルアー
ウェイト(g)
適合ライン
PE(号)
リールシート
位置(mm)
カーボン
含有率(%)
本体価格
(円)
S88ML-52.64556.41271.55~320.5~1.2382※U96.859,000
S96ML-62.90653.31411.75~320.5~1.2408※U92.162,000
S96M-62.90653.31471.86~400.6~1.5408※U92.263,000
※U(アップロック):竿尻からリールシート前部固定フードまでの長さです。

 

【S88ML-5】

シリーズ中、最もライトでショートなモデルです。それでも8フィート8インチでミディアムライトなのでそこそこのパワーはありますが。

どこでも使いやすいスペックという感じです。都市型河川や運河、ベイエリアなどのポイントと釣れるシーバスのアベレージサイズや使うルアーのサイズなどを考慮すると都市部ではこれが最適になるでしょう。

惜しいのは5ピースであることです。5ピースでも56.4センチとかなりのモバイル性能を誇りますが、個人的に55センチを切りたいので他のモデルと同様に6ピースにしてほしかった。それに偶数のピース数だと、ちょっとした移動のときにセンターカットの2ピースとして持ち運べるというメリットがあります。

 

【S96ML-6】

メインフィールドが大型河川ですよって人にはぴったりもモデルです。9フィート6インチというレングスを生かした遠投性能という点ではS88ML-5に勝ります。

このレングスでありながら6ピースのため、53.3センチというモバイル性能を誇るのも良いですね。ピース数が増えるほど強度や感度といった性能的には不利になりますが、パックロッドなんだからコンパクトになってナンボです。

さすがに7ピースや8ピースになってくると継部のすっぽ抜けがないテレスコピックのほうが良いとは思いますけどね。

 

【S96M-6】

シリーズ唯一のミディアムパワーのモデルです。デカイルアー、重たいルアーを豪快に投げて豪快に釣るぜって人にはこれしかないでしょう。

そういう釣りって、大型シーバスが見込める地方のフィールドでやるイメージがあるんですけど、そういうところは車社会だからパックロッドの需要があるかはちょっと疑問符がつきます。

パックロッド需要の強い都市部でいえば、沖堤や河口部でメタルバイブレーションやテールスピンジグなどのメタル系ルアーをぶん投げて釣るようなときに良さそうです。

 

テクノロジー

シマノには「ワールドシャウラツアーエディション」という魚種を限定しないフリースタイルのロッドとしてハイエンドパックロッドがありましたが、「エクスセンスMB」は対シーバス仕様ってことで最新技術が惜しげもなく投入されています。

 

【ブランク】

スパイラルXコア

○スパイラルXコア

○ハイパワーX

○ナノピッチ

○ナノアロイテクノロジー

ロッドの筋肉とも言えるブランクに使われている技術です。

もうすっかり定着した縦、横に加えて斜め方向にカーボンを巻く技術が使われています。

2020/8/19訂正:横方向の繊維はありません。スパイラルXコアが縦方向の繊維と斜め、逆斜め方向の繊維で構成され、ハイパワーXでさらに外周を斜め、逆斜め方向に締め上げることでロッドのパワーおよび強度を出しています。

素材はさておき、斜め方向にカーボン繊維を巻くことで強化するという製法は同社、他社含めてまぁまぁローエンドなロッドから採用されている技術ですが、このロッドはハイエンドです。

東レのナノアロイテクノロジー採用のカーボンが使用されており、そもそもの素材のレベルから違っています。シマノロッドの傾向から考えても、ものすごい「シャッキリ感」に仕上がっていると思われます。

 

【ガイド】

Xガイド エアロチタン

○Xガイドエアロチタン

○チタンフレーム

○SICリング

もちろんハイエンドの代名詞といえるチタン素材が使用されています。

また、シマノ独自ガイドとして「Xガイドエアロチタン」という特殊なガイドが使われています。

Xガイド エアロチタンは、軽量チタン中空フレームに、シマノオリジナルの特殊表面仕上げを施した、高強度・高耐摩耗の軽量薄肉金属リングを搭載。角や凹凸のない滑らかなラウンド形状のフレームはライン抵抗が滑らかで、トラブルを低減し、キャスト時にフレームへラインが当たった場合でも、ラインへのダメージを減らします。さらに3Dテクノロジーにより設計されたコンパクトなフレームに大口径のリングを搭載することで、ラインの放出抵抗とキャスト時の空気抵抗を低減し、キャストフィールと飛距離性能が向上しました。

シマノ公式HPより

ダイワではカーボン成型の「AGS(エアガイドシステム)」が独自ガイドとして使われていますが、シマノは自社の強みである冷間鍛造技術を生かして、金属にこだわったみたいですね。

ガイドはロッドのパーツのなかでも分かりやすい部分で、ほとんどは富士工業のガイドが使われていますが、独自技術が搭載されていると他社とのハイエンドとの差別化になります。

ただ、リングは現行最上級である「トルザイトリング」ではなく、「SICリング」となっています。コスト差と性能差を考えると、「SICリング」で十分という気もしなくはないですが、なかなかのお値段のロッドなので「トルザイトリング」を使ってほしかったなぁ。

 

【グリップまわり】

NEWカーボンモノコックグリップ

○エクスフィットシートCI4+

○NEWカーボンモノコックグリップ

やっぱりシマノロッドといえば「カーボンモノコックグリップ」ですよね。

シマノロッドにだけ搭載されている技術です。シマノの大人気バスロッドである「エクスプライド」にも使われていて、ユーザーからも非常に好評なグリップです。

 

そういえば、グリップがここまで大きな変化を見せたことってないんじゃないかな。わたしが釣りを始めた90年代後半まで振り返っても、素材がコルクからEVAが主流になったことやセパレートグリップが増えたことくらいです。

 

まさかブランクと同じカーボンでグリップまで作っちゃおうって発想にはびっくりです。デザイン性にも機能性にも優れているナイスなグリップとなっています。

 

まとめ

ハイエンドなパックロッドなので、かなりユーザーはしぼられると思いますが、機能的には最高峰です。

パックロッドだからってサブロッドではなく、「エクスセンスMB」をメインロッドにしないともったいないし、恐らくそういう人でないと買わないでしょう。

 

わたしもハイエンドなパックロッドである「モアザン76MLX-5」を、なんと9年使っています。年間の釣行回数が多くないので、使用回数という意味では大したことありませんが。

機械であるリールと違って、メカニカルな要素のないロッドは長く使えるんですよね。

だから、この「エクスセンスMB」を手にした人は、長く大事に使ってほしいなと思います。長く使える性能こそハイエンドパックロッドの利点であり、中途半端なロッドを買って2~3年で買い替えることを思えば、もしかしたらこのレベルのロッドを5年とか使った方が結果的にコスパに優れているといえるかもしれません。

 

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