「アウトバックビヨンド」テイルウォークがつくる、高性能テレスコピックロッド!

cyoshi

テイルウォークのパックロッドシリーズ「アウトバック」。

初代はテレスコピックでミドルエンドクラスのロッドでしたが、モバイルレングスが60~70センチ台と少々長かったのがネックでした。

現行にあたる2代目は、仕舞方式がジョイントになり、さらにはモバイルレングスが大幅に短くなりました。

そして、2021年秋、2代目の派生モデル的な位置づけで、「アウトバックビヨンド」というテレスコピックモデルが新しく発売されました。同じテレスコピックだけど、初代とは全く違う味付けです。

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基本情報

モデル名:アウトバックビヨンド(正式には英語表記OUTBACK BEYOND)

メーカー:テイルウォーク

発売年月:2021年10月

メインターゲット:トラウト、バス、シーバス、クロダイ、イカ類

 

スペック

MODEL LENGTH(ft.in) PIECE CLOSED LENGTH(cm) ROD WEIGHT(g) LURE WEIGHT(g) LINE WEIGHT(lb) L1(mm) L2(mm) GRIP TYPE RETAIL PRICE(JPY)
S514L 5.1 4 48 84 max 16 max 10 310 175 A 27,000
S645L 6’4″ 5 49 98 max 18 max 12 350 215 A 28,000
S756L 7’5″ 6 49 107 max 21 max 12 390 255 A 28,000
S756ML 7’5″ 6 49 110 max 25 max 14 390 255 A 29,000
S8107ML 8’10” 7 50 130 max 28 max 14 400 265 A 30,000

アウトバックシリーズらしく、モバイルレングスが全機種で50センチ以下というコンパクトっぷりです。

実はかなり貴重なロッドだったりします。

ルアーロッドとしては、このクラスのテレスコピックロッドって少ないんです。テレスコピックとなると安価なロッドに多く、このクラスのパックロッドの多くはジョイント方式を採用しています。

定価3万円オーバーでテレスコピック方式のルアー向けパックロッドという条件で他社を見てみると、シマノの「ボーダレスショートスペック」や、コアマンの「デイスターバーサタイルデバイス」くらいですね。そのなかでも、「アウトバックビヨンド」はモバイルレングスが最もコンパクトになっています。

モバイルK搭載

「アウトバックビヨンド」は、「モバイルK」と呼ばれる新型ガイドを搭載しています。これが最大のウリになっています。「モバイルK」とは、「アウトバックビヨンド」のために特別に作られたガイドで、下記の特徴を持っています。

①超軽量

ブランクスにスレッド・エポキシ・パイプ分の重量が無い状態で搭載できるため、
従来の製法より大幅な軽量化を実現。

②超コンパクト

糸巻きが不要な分、超コンパクトなガイド固定を実現。
ブランクスへ重なる部分の干渉軽減により、ベターなロッドアクションを演出。

③極薄

高強度な長繊維カーボン製極薄パイプを使用。モバイルKを採用すれば、
より軽く、よりTangle Lessなロッドに仕上がる。

④強力

C-PKTMSGは嵌め合いと接着で、C-PKLMSGはインサート成型で、
シングルフットガイドラッピングを大きく上回る固定強度を実現。

これまでの遊動ガイドにはない新形状を採用。使用時には回転しにくく、収納時には固着しにくい六角ローレット設計。

平たく言うと、テレスコピック用のガイドとして、理想の形となっているってことです。

特に②の超コンパクトという特徴が魅力的ですね。ブランクスへ重なる部分の干渉軽減ということは、ロッドの曲がりを阻害しないということです。実はガイドって、ロッドの曲がりを結構阻害しているんですよね。ガイドを固定するとき、金属の足に糸を巻きつけて固定し、さらに接着剤で糸ごと接着することで強度を出しています。この接着部は曲がりませんので、ロッドの曲がりを阻害することになるんです。

これはガイドを使ったロッドである限り不可避です。できることは、少しでも影響を与える範囲を小さくすることです。

このモバイルKは、通常のガイドと比べても干渉する範囲が小さいのです。とはいえ、テレスコピックロッドだから、それよりも影響の大きい継部分がたくさんあるんですけどね。

他の特徴もその通りだとすれば、むしろ通常のガイドよりも優れているのではないでしょうか。固定して使っても良いわけだから、テレスコピックロッドだけでなく、ジョイント方式のパックロッド、1ピース、2ピースロッドにも採用できそうです。

といいつつ、そういうロッドが発売されたとしても、消費者側のイメージの問題で売れないだろうなぁ。

機種解説

さて、ここからは機種ごとに特徴を見てみましょう。「アウトバックビヨンド」は、テレスコピックの割にガイド数が多めになっているのも特徴です。

S514L

ガイド数7個。5フィート1インチのショートロッドです。ルアーウェイトがMAX16gと、このクラスのロッドとしては強めに作られています。レングス的には渓流ルアーに良さそうですね。バスフィッシングもいけます。

S645L

ガイド数8個。バスフィッシングをはじめ、ライトゲーム全般に使える万能機種です。とりあえず1本持っておけば色々と使えます。バスフィッシングをメインにしている人って、なんとなくテレスコピックロッドをあまり使わなさそうなので、ウケは良くないかもしれない。

S756L

ガイド9個。7フィート5インチという、ソルト系のバーサタイルロッドです。L(ライト)パワーではありますが、アジやメバルに使うには少し強いですね。メッキやカマス、クロダイ、ライトなシーバスゲームなどにピッタリです。

S756ML

ガイド9個。ML(ミディアムライト)にパワーアップして、シーバス相手に使いやすくなりました。港湾部や小・中規模河川がメインフィールドという方にはピッタリです。荒川中流域を主戦場とする筆者にとっては、シリーズ中でいちばん欲しい機種ですね。

ずっと愛用している「モアザンモバイル765MLX-5」と思いっきり用途が重なるので、購入には至らないと思いますが。。。

S8107ML

ガイド10個。一気に長くなって、9フィート近いレングスがあります。パワーもシリーズ中で最もあり、大規模なポイントでのシーバスゲームや、1ozまでのメタルジグを用いたライトショアジギング、サーフでのゲームにも対応します。

これだけ長いのに、モバイルレングスが50センチというのは唯一性がありますね。自分のシーバスゲームを振り返ると、軽めのルアーを使った近距離戦が多いので、ロングロッドと重ためのルアーを用いた遠距離戦ができるようになったら、新しいステージが見えるかもと思ったりします。

 

以上、アウトバックビヨンドでした。

パックロッドは、テレスコピックよりもジョイントタイプが支持される傾向にありますが、この価格帯でテレスコピックを発売するあたり、さすがパックロッド愛が強いと言われるテイルウォークだなと思います。

ジョイントタイプでは、継数が増えるほど、つなぎの途中ですっぽ抜けるリスクが大きくなりますが、テレスコピックではその心配がありません。そのおかげで、最大7ピースという多点継ぎのデメリットを感じることもあまりないですし、9フィート近いレングスながらモバイルレングスが50センチという、異次元のモバイル性能を実現しています。

ガイドに使われている「モバイルK」は、現在のところパーツ販売はないとのことで、実質このロッドだけのオリジナルガイドとなっています。価格的にはミドルハイに属するロッドなので安くありませんが、他社にはないという唯一性が際立っており、“わざわざこれを買う理由がある”ロッドに仕上がっています。

 

引用:テイルウォーク公式ホームページ

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