エメラルダスMX/本格派エギングパックロッド!
2000年代前半、爆発的流行を見せたエギング。当時はブラックバス専業だったメーカーが相次いでソルトに参入するきっかけにもなるほどでした。
その勢いはすさまじく、私が住んでいた伊豆半島ではあっちこっちでエギンガーだらけに。結果として場荒れが進み、アクセスの良いところでは簡単には釣れなくなったこともあって、徐々に流行は下火になり、今では1ジャンルとして定着した感があります。
そんな状況だったので、エギング向けパックロッドも多く発売されたのですが、今ではすっかり数を減らしてしまいました。そんな中にあって、今回久しぶりにエギング向けパックロッドがダイワから登場しましたのでご紹介します。
基本情報
名称:EMERALDAS MX(読み:エメラルダス エムエックス)
メーカー:ダイワ
発売年月:2023年8月
モバイルタイプ:ジョイント
スペック
品名 | 全長 (m) | 継数 (本) | 仕舞 (cm) | 自重 (g) | 先径 (mm) | 元径 (mm) | エギ サイズ (号) | 適合 ラインPE (号) | カーボン 含有率 (%) | メーカー希望 本体価格(円) |
83ML・N | 3 | 2 | 130 | 92 | 1.4 | 10.4 | 1.8-3.5 | 0.4-1.0 | 97 | 31,400 |
86ML-S・N | 3 | 2 | 134 | 93 | 0.9 | 10.9 | 1.8-3.5 | 0.4-1.0 | 99 | 31,400 |
86ML・N | 3 | 2 | 134 | 95 | 1.4 | 10.9 | 1.8-3.5 | 0.4-1.0 | 97 | 31,400 |
711MLM-S・N | 2 | 2 | 125 | 86 | 0.9 | 9.9 | 1.8-4.0 | 0.4-1.0 | 99 | 31,700 |
83M・N | 3 | 2 | 130 | 95 | 1.5 | 11.4 | 2.5-4.0 | 0.5-1.0 | 96 | 31,700 |
86M-S・N | 3 | 2 | 134 | 95 | 0.9 | 10.9 | 2.5-4.0 | 0.5-1.0 | 99 | 31,700 |
86M・N | 3 | 2 | 134 | 95 | 1.4 | 11.4 | 2.5-4.0 | 0.5-1.0 | 97 | 31,700 |
89M・N | 3 | 2 | 138 | 101 | 1.5 | 11.9 | 2.5-4.0 | 0.5-1.0 | 97 | 32,000 |
75MMH-S・N | 2 | 2 | 117 | 85 | 0.9 | 10.4 | 2.5-4.0 | 0.6-1.2 | 99 | 32,000 |
86MH・N | 3 | 2 | 134 | 105 | 1.6 | 12.4 | 3.0-4.5 | 0.6-1.2 | 96 | 32,000 |
69XUL-S・N | 2 | 2 | 107 | 66 | 0.7 | 8.4 | 1.5-2.0 | 0.2-0.4 | 97 | 30,500 |
76UL-S・N | 2 | 2 | 118 | 78 | 0.8 | 10.4 | 1.8-2.5 | 0.2-0.5 | 97 | 30,800 |
84ML-5・N | 3 | 5 | 61 | 97 | 1.5 | 11.4 | 1.8-3.5 | 0.4-1.0 | 98 | 34,700 |
84M-5・N | 3 | 5 | 61 | 100 | 1.6 | 11.9 | 2.5-4.0 | 0.5-1.0 | 98 | 35,000 |
全14機種のうち、パックロッドは2機種。84ML-5と84M-5です。8ft4inというエギングロッドとしてど真ん中なレングスにしつつ、パワーを差別化。MLは3.5号までのエギで秋の数釣りを楽しむモデル。Mは4号までのエギで春の大物釣りを楽しむモデルという、分かりやすいコンセプトです。
モバイルレングスが61センチと少し長めですね。パックロッドはコンパクトになってナンボな側面もあるので6ピースにしても良かったかも。
ブランクをチェック
ブランクはダイワの定番、HVF NANOPLUS。
レジンの量を減らして代わりにカーボン繊維の密度を高めた「高密度HVFカーボン」は粘りや強度を重視したロッドに最適な素材となっており、東レ(株)ナノアロイ®テクノロジーをダイワ独自の製法で組み合わせることでさらなる高強度化・軽量化を可能とした。
ダイワのHPより
HVFカーボンは10年以上前からある素材で、長く使われているのはモノが良いなによりの証拠。同じダイワのロッドでも、HVFカーボンではないエントリークラスのロッドとHVFカーボンのロッドを振り比べると、手元に伝わってくるパワーや反発力があきらかに違います。
ガイドをチェック
ガイド素材はKフレームでSICリング。フレーム素材は記載がありませんが、この価格帯でチタンは考えにくいのでステンレスでしょう。同価格帯でもアルコナイトリングを採用しているロッドもあるなかで、それよりも放熱性や強度に優れたSICリングなのは嬉しいですね。
アルコナイトリングでも釣りには十分だと思いますが、SICリングのほうが良いというのも事実。あくまで価格とのマッチングを考えてのことで、良いにこしたことはありません。
グリップをチェック
グリップはダイワオリジナルのエアセンサーシート
軽量化・高強度・高感度を実現するカーボンファイバー入り「エアセンサーシート」。用途に応じて専用設計することで汎用リールシートでは体験できない操作性を実現。
ダイワのHPより
正直に言って、グリップがロッドの性能におよぼす影響は小さいです。自分の手の大きさや握り方に合っているかどうかが1番大事です。個人的には細めのグリップが好き。
まとめ
エメラルダスMXは、ダイワのなかではベーシックエギングロッドという位置づけですが、希望価格で3万円台はそれなりに高価な部類。それに見合った仕様にはなっていますので、中級者でも満足できるパックロッドです。
エギングという釣りは都市部ではなく地方や田舎でやる釣りなので、正直パックロッドの需要がそれほどないと思っています。みんな車持っているからね。着目したいのはパックロッドなら収納場所に悩まないということ。2ピースロッドだと1メートル以上の長物が納まる場所が必要になりますが、パックロッドなら60~70センチが納まるくらいのスペースがあれば十分。小型車にも搭載しやすいです。
多くの場合、家族の中で釣りが趣味というのは父親だと思います。しかし、女性の権限がつよくなっている昨今。家の限られた収納スペースを使う優先順位は子or母>父という図式も珍しくないことでしょう。そんなとき、パックロッドならわずかなスペースにも収まるんです。これって我が家のことなんですけどね。