LUXXE PACK STYLE/ラグゼ パックスタイル

cyoshi

あのがまかつが、ラグゼブランドでパックロッドを発売しました。昔からあるメーカーだけど、今までパックロッドは出しておらず、がまかつがパックロッドをつくるのなら、どんなロッドになるんだろうと思っていました。

そして発売された1本は、想像の斜め上をいくびっくりな切り口のパックロッドでした。

 

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基本情報

名称:LAXXE PACK STYLE A4/B4(読み:ラグゼ パックスタイル エーフォー/ビーフォー)

メーカー:がまかつ

発売年月:2023年5月

モバイルタイプ:ジョイント

びっくりな切り口とは、サイズの区切りが「A4」と「B4」という用紙サイズを表すものだったことです。その名の通り、A4もしくはB4サイズにおさまるモバイルレングスながら、多点継ぎにありがちな強度不足やダルさを感じさせることのなりパックロッドに仕上がっています。

なお、A4の長辺は297ミリ、B4の長辺は364ミリです。

 

スペック

【A4】

モデルNo.タイプ標準全長(ft/cm)希望本体価格(円)標準自重(g)仕舞寸法(cm)パワー使用材料(%)継数(本)ルアーウエイト(g)適正ライン(PE/号)適正ライン(ナイロン/lb)先径(mm)グリップ長(mm)
S49FL-solidスピニング4’9″(145)24,0007028FLC80.0 G20.060.5~50.1~0.31~40.8145
S54UL-solidスピニング5’4″(163)24,5007528ULC80.0 G20.070.5~80.1~0.42~60.8145
S66MLスピニング6’6″(198)25,50010026.5MLC80.0 G20.095~210.3~13~121.3270
B60Lベイト6’0″(183)25,00010028LC80.0 G20.083~120.3~0.83~101.3195

【B4】

モデルNo.タイプ標準全長(ft/cm)希望本体価格(円)標準自重(g)仕舞寸法(cm)パワー使用材料(%)継数(本)ルアーウエイト(g)適正ライン(PE/号)適正ライン(ナイロン/lb)先径(mm)グリップ長(mm)
S74Mスピニング7’4″(224)26,00011533.5MC80.0 G2085~280.4~1.28~161.5260
B610Mベイト6’10″(208.5)27,00011534.5MC80.0 G20710~300.4~1.28~161.4275

※使用素材のCはカーボン、Gはグラスを表す

一目瞭然コンパクトすぎる。その分、継数が多くなるのは仕方ないけど、こういうコンセプトのロッドって、だいたい安物でした。でも、パックスタイルはミドルエンドのロッド。細部に至るまでしっかり作ってあるから安心です。素材にグラスを20%使っているのが特徴的で、これは粘りを出して折れにくくするための工夫だと思われます。

がまかつはアジングロッドで恐ろしく軽量なロッドを発売していますが、パックスタイルも同様に軽量ですね。カーボンより重いグラスを多めに使っているうえ、継数が多いほど重たくなる傾向にあるんですけど、それでもこの重量に仕上げるあたりは老舗の技術が成せる業でしょうか。

 

ガイド

ガイドはFUJIのステンレスフレーム、Kガイドでリングは明記されていないので不明です。この価格帯ならSICであってほしいですが、ケース等も含めてこの価格なので、コストカットでアルコナイトを使っているかもしれないですね。

 

グリップ

グリップは全機種、EVA素材のセパレートグリップ。現在主流の形式ですね。セパレートグリップはストレートグリップと比べて、数値上の重量をおさえることができます。数値上と表現しているのは、持ったときに軽く感じるかどうかはリールをつけたうえでのバランスで決まるためだからです。

 

ケース

ソフトケースとハードケース、両方とも付属します。保護力を重視するのなら、ソフトケースとハードケースのダブル使い。携行性を重視するのならソフトケースのみでの運搬と使い分けられるのが嬉しいです。

 

機種別解説

では、それぞれの機種の特性や向いている釣りなどを掘り下げてみましょう。機種名末尾の()は、A4/B4のどちらかを表記しています。

 

S49FL-solid(A4)

ソリッドティップを搭載したショートロッド。管理釣り場でのトラウトはもちろん、ショートロッドが流行っているアジングにもよさそうです。ソリッドティップということは先端部のピースはかなり細くなるので、運搬時の破損には特に気をつけたい。

※補足:ソリッドティップ

よく曲がる特性をもったティップのこと。ロッドのブランクはチューブラーといって中心部が中空になっているのが一般的だけど、ソリッドティップはソリッドという言葉の通り、中が詰まっている。よく曲がる特性をもたせるために、グラスや低弾性カーボンなどよく曲がる素材をつかって細くつくられることが多い。

 

S54UL-solid(A4)

ちょっと長くなって5フィート台に。特性はS49FL-solidと同じですが、これくらいのレングスがあったほうがいろんなシチュエーションで使えます。その分、ピースは1つ増えて8ピースになりますけど。

 

S66ML(A4)

一気にパワーが強くなって、ML(ミディアムライト)になりました。この長さやラインナップだとL(ライト)が王道ですが、ラグゼはあえてのML。ちょっと強めに振ったバーサタイルロッドという感じで、めちゃくちゃコンパクトなことを生かしてどこにでも持っていけるロッドに仕上がっています。バス、シーバスを中心に、何にでも使ってやりましょう。

※補足:ロッドパワー表記について

UL<L<ML<M<MH<Hが基本で、メーカーによってはULの下にFLやXUL、Hの上にHHやXHなどの設定がある。同じL表記だからといって統一された強さではなく、メーカーによっても、バスロッドやシーバスロッドなどのジャンルによっても強さが変わる。

 

B60L(A4)

6フィート台のスピニングはMLだったけど、ベイトはL。これはバス釣りやソルトライトゲームでの使用を想定された設定だと思われます。ベイトフィネス対応リールと一緒にどうぞ。

 

S74M(B4)

都市部に勤務するシーバサー本命のロッド。東京メトロのとある駅から徒歩5分。ある運河の上にかかる橋でスーツ姿の男がビジネスバッグからおもむろに取り出したのはパックスタイルS74Mだった……。的なロッドです。B4ならビジネスバッグにも入るもんね。ああもういいや、今日は仕事サボって釣りしちゃおう!

 

B610M(B4)

強いベイトロッドはB4サイズで。Mパワーのベイトロッドを使うのって、たぶん自然豊かなところですよね。そうなると、ツーリングやキャンプのお供的な使い方がメインでしょうか。先述のスーツ姿の男がビジネスバッグからS74Mではなく、B610Mを取り出したら、あえてのベイトタックルってことで、思わず「好きだね~」って話しかけちゃうかもしれない。

 

まとめ:パックロッド史上、最もビジネスシーンをイメージしたユニークな1本

パックスタイルの1番の特徴は、なんといってもA4とB4というサイズにこだわったところです。これが4ピースや5ピースのロッドだったら、がまかつが作ったこと以外に特徴のないパックロッドだったことでしょう。しかし、コンパクトというこだわりに、ビジネスシーンを強く意識させるA4、B4というワードを組み合わせたことで、インパクトのあるパックロッドに仕上がっています。

事務仕事をしている人間なら、確かにA4の紙が納まるくらいのバッグは使っていますよね。仕事に使う書類やPCと一緒にパックスタイルも納まっている。そんなバッグの中身を見たら、忙しいなかでも頑張ろうって思えるかもしれません。さらに、釣りに行きたいから早く仕事を片付けようってことで効率アップ!

部長、今日は定時であがります。

課長、今日は出先から直帰します。

だって俺たち、釣りに行きたいんだもの!

 

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