【決定版】パックロッド・モバイルロッドの種類とそれぞれのメリットと選び方

パックロッドやモバイルロッドと呼ばれる、コンパクトで持ち運びがしやすいロッドたち。

今では技術の進歩も手伝って、1ピースや2ピースのロッドと遜色ないくらいの性能を発揮するようになりました。

また、海外での怪魚フィッシングがテレビなどのメディアで露出されたことによって、グッと需要が高まり、昨今のアウトドアブームも重なって、ひと昔前では考えられないくらいアイテムが増えました。

そんな選択肢がたくさんある時代だからこそおさえておきたいのが、パックロッド・モバイルロッドの選び方です。釣り歴22年、パックロッド歴20年(2021年時点)の筆者が経験から導き出したパックロッド選びのいろはを記事にしました。

なお、呼称として「パックロッド」と「モバイルロッド」という呼び方がありますが、この記事では「パックロッド」に統一します。

 

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そもそもパックロッドってなに?

一般的に、たたんだときにコンパクトになるロッドを指します。しかし、○○センチ以下をパックロッドとするという明確なルールはありません。

継数が3ピースより多い場合にモバイルを謳うロッドが多いですが、継数だけでは明確にできない部分があります。レングスが120センチのロッドなら、2ピースであっても60センチのモバイルレングスとなりますので、仕舞ったときの長さだけ見ればパックロッドと言えますし、逆に300センチの3ピースなら100センチのモバイルレングスとなりますので、ちょっとパックロッドと呼ぶには長すぎますよね。

基本的には、レングスの割にコンパクトになるといった感覚で言われることが多いです。とはいえ、あまりにモバイルレングスの長いものはパックロッドと言いにくいので、この記事ではモバイルレングスが70センチ以下を想定することとします。

 

ジョイントとテレスコピック

パックロッドの継ぎ方式には大きく2種類あります。

ひとつはジョイント。1本のロッドがいくつかに分割されており、それを継ぐ(ジョイントする)方式です。

上記画像のような感じで本当に1本のロッドをそのまま分割したような見た目となっています。ルアーロッドではこっちの方式が多く使われています。

呼称として、「マルチピースロッド」などと表現されることもありますが、マルチピースというのは2ピース以上の複数に分かれているという意味なので、後述するテレスコピックもマルチピースと言えます。そのため、このブログでは区別するために「ジョイント」という呼称を用いています。

 

もうひとつの方式がテレスコピック。日本風に呼ぶと振出(ふりだし)ですね。ブランクスのなかに分割されたブランクスが収まっており、伸縮させて使います。延べ竿や磯竿、投げ竿など、ルアーロッド以外のロッドはこちらの方式が使われることが多いです。

まだルアーフィッシングが本格的に流行る以前の竿は振出ばかりだったこともあって、釣りをしない人がなんとなくイメージするのは振出の竿が多いですよね。

 

各方式のメリットとデメリット

ジョイントとテレスコピック、それぞれメリットとデメリットがあります。どちらが優れているということではありませんが、きちんと特性を理解して選んだほうが良いです。

この項目では、各機能ごとに比較していきます。

ガイドの形状

最も分かりやすい差といえばガイドになります。ジョイントタイプは1ピースや2ピースのロッドと同じガイドを使用し、好きな位置に配置できます。

ところがテレスコピックは、構造上、ガイドを誘導式にする必要があるため、テレスコピック用の誘導式ガイドを使うことになるうえに配置も多少ですが制約があります。

上記画像がテレスコピック用の誘導式ガイドですね。ご覧の通り背が低いガイドとなります。

こっちは通常のガイドです。先ほどの誘導ガイドと背の高さが全然違いますよね。特にライトロッドでは「KRガイド」という、小口径で背の高いフレームが主流となっています。

実はキャスティング時、コイル状にラインが放出されるスピニングタックルでは、放出されたラインがブランクスを叩いています。それをなくすためにガイドはどんどん背が高くなっていき、現在の形となっています。背の低い誘導式ガイドではどうしてもそれが回避できません。

しかし、実際の飛距離に深刻な影響をもたらすほどの抵抗となっているかといえばそうではありません。だから現在も誘導式ガイドが使われているんですね。

 

ちなみに、テレスコピックであっても通常のガイドを誘導式にしたものをつかっているロッドもあります。そういうロッドは伸ばしてしまえば、テレスコピックであるということは本当に分からなくなりますね。ただし、テレスコピック自体、廉価なロッドに用いられることが多く、よりコストのかかる通常のガイドを誘導式にする方法はあまり採用されていません。

 

ガイドが回るという誘導式の欠点

またテレスコピックのデメリットとなってしまいますが、ガイドが誘導式っていうことは回っちゃうってことなんです。

これ、視界の効かない夜釣りにおいては、なかなかやっかいだったりします。

釣りの最中、キャスティングを繰り返すうちにガイドが緩まり、気が付かないうちに1回転してしまってブランクスにラインが絡まった状態になります。暗い中でそれを復旧するのはちょっとストレスになりますよね。

すぐに気が付けば良いですが、扱うルアーが1gなどのライトゲームではそもそもの抵抗が少なく、割と気が付かないことがあります。その状態で強い負荷がかかると、ブランクスにキズが入ってしまいます。そのキズからポッキリとロッドが折れてしまう危険性があります。

特にPEラインは伸びが少なく、繊維のすき間に入った塩や砂でヤスリのようになることがあり、キズが入りやすくなりますので気を付けてください。

 

すっぽ抜けるというジョイントタイプの欠点

ジョイントタイプの欠点は継ぎ部分ですっぽ抜けることです。使っている最中にスポっと抜けることがあります。

筆者は、根がかりを外そうとしてロッドを操作している最中にすっぽ抜けて、そのままラインを伝って水中にダイブし、根がかりも外れずにルアーもろとも海の藻屑となったことがあります。

防止策として、フェルールワックスという継ぎ部分に塗ることですっぽ抜けを防止するものを使うということがあります。使い込むほどに継ぎ部分が摩耗してすっぽ抜けしやすくなるので、1つ持っておいても損はないです。2ピースであってもあった方が良いですしね。

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モバイル性能ではテレスコピックが勝る

テレスコピックの利点はラインを通したままで伸縮できることです。これはどんなに頑張ってもジョイントタイプでは真似ができません。

ジョイントタイプは4~6ピースが主流ですが、例えば自転車釣行をしているとして、小移動をするときにわざわざラインを切って収納することはないでしょう。だいたいの人がラインを通したまま、真ん中のジョイント部分で分割して、2ピース扱いで移動するのではないでしょうか。

この場合、パックロッドの利点は失われ、ただの2ピースロッドと同じとなります。しかも、4ピースや6ピースなどの偶数ピースなら良いですが、5ピースでは2ピースと3ピースに分かれるため、むしろ2ピースよりもモバイル性能が悪くなるという始末。。。

 

テレスコピックならそんなことはありません。50センチのモバイルレングスなら、50センチのモバイルレングスにして小移動ができる。頻繁にロッドを縮めて移動するようなシチュエーションでは、テレスコピックの優位性が際立ちます。

特にヤマメ、アマゴ、イワナといったターゲットを狙って山岳渓流を遡行して釣るようなときは、テレスコピックを強く推します。

登りながら林や沢を通ったり、時には崖のぼりに近いことも行います。このとき、ロッドが木の枝などに引っ掛かってバランスを崩し、転倒するようなことがあれば大変危険ですし、両手をあけておくことが基本となります。テレスコピックなら、サッと縮めてカバンやフィッシングベストに差すといった措置がとれるため、両手をあけることが容易になります。

 

また、めちゃくちゃコンパクトになるロッドはテレスコピックのほうが向いています。というのも、コンパクトになるってことは継数が多くなるわけで、中には10ピースといったロッドもあります。

このとき、ジョイントタイプでは継ぎ部分がすっぽ抜けるというリスクがあるため、継数が多くなりすぎると、すっぽ抜けしないか気になってしまって釣りにイマイチ集中できません。その点、テレスコピックはすっぽ抜けることがありません。

※スーパーコンパクトロッドに興味がある方は下記記事を見てね。

“THE・コンパクト”王者決定戦!(パックロッドの話です)
パックロッドなんだから、コンパクトになってなんぼ。 これはパックロッドと銘打つ以上、あるべき姿といえるだろう。結局、パックロッドを求める人はその可搬性に魅力を感じているわけである。 ならば誰が(どれが)いち...

 

ジョイントタイプのほうが選択肢が多い

現在、出回っているパックロッドを見ると、ジョイントタイプのほうが多いです。テレスコピックはエントリークラスのロッドに多く見られ、ミドル~ハイエンドクラスではあまり採用されません。

ルアーロッドに限っては、どちらかといえばジョイントタイプが主流です。ルアーフィッシングは、あらゆる釣りの中で最もキャスティングを繰り返す釣りであり、能動的に操作をして誘うことから、ロッドに求める性能も大きくなります。

そのため、設計上の融通がききやすいジョイントタイプのほうが多くなっているのではないかと推測します。

 

パックロッドの真価は狭小住宅でこそ発揮される?

うち、首都圏在住なんでとにかく土地が高いんですよ。だから田舎のような庭付き戸建てなんて夢の話なんです。ご多分に漏れず集合住宅(マンション)在住でして。。。

ロッドって2ピースでも1メートルを超える長さがあります。家においてあるもののうち、それだけ長いものって実はあんまりないんですよね。つまり収納する場所を選ぶということです。

都会のファミリー向けマンションで一般的なのは3LDKで60~80平米ほどでしょうか。そのスペックでは釣具を置くスペースがなかなか確保しずらいんですよね。

ところが、モバイルレングス70センチ以下のパックロッドであれば、備え付けの収納スペースなどに無理なく収めることができます。私は玄関近くの収納スペースを2区画もらって、釣具の収納スペースとしています。そこには、シーバス、バス、テナガエビ釣りなどのロッドとリール、ルアーなどの道具類が収まっています。

妻をはじめとした家族との交渉も最小限で済みますね( ´∀`)bグッ!

 

まとめ…パックロッドの選び方

さて、ここまでパックロッドの種類とそれぞれのメリット、デメリットを説明しました。

基本的には、特定の条件に該当する場合を除いてジョイントタイプを選ぶほうが良いというのが私の結論です。

では、その特定の条件とはなにか。

  • 自転車でのランガンなど、タックルを組んだ状態で頻繁に小移動をすることが多い。
  • 山登りしちゃうくらい、渓流釣りが大好き。
  • 継数が多くても、めちゃくちゃコンパクトなロッドが欲しい。
  • テレスコピックが好き。

といったところでしょうか。

筆者自身、荒川でシーバスフィッシングをするときは自転車釣行です。流域にポイントはたくさんありますから、小移動を繰り返すこともあります。それで試しに「マイクロソルトSE」というテレスコピックロッドを購入しましたが、移動がしやすくなったおかげで結果として広範囲を探るようになりました。

それまでは「モアザンモバイル」という、ハイエンドクラスのシーバスパックロッドを使っていたので、性能としてはガクンと落ちましたが、だからといって釣れるシーバスの数が減ったわけではありません。釣果を得るうえで大切なのは、ポイントと入るタイミング、ルアーの通し方など、実はロッドに起因しない部分が大きいですからね。

「モアザン765MLX-5」とっくに廃盤だけど名竿です。

とはいえ、使用感は「モアザンモバイル」のほうがはるかに上なのも事実です。自転車での移動ということがなければ「マイクロソルトSE」を選ぶメリットはありません。

基本的にはジョイントタイプを選ぶほうがメリットは大きいですし、後悔も少ないでしょう。今の4ピースロッドなんて、ホントに2ピースと遜色ない使用感ですからね。

 

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