“THE・コンパクト”王者決定戦!(パックロッドの話です)
パックロッドなんだから、コンパクトになってなんぼ。
これはパックロッドと銘打つ以上、あるべき姿といえるだろう。結局、パックロッドを求める人はその可搬性に魅力を感じているわけである。
ならば誰が(どれが)いちばんコンパクトなのか、現在市場にあるパックロッドのなかから王者を決めようじゃないかっていうのがこの記事です。
エントリーNo1「トラギアポケビッツ」(エイテック)

ルアーフィッシングにおけるテレスコピックロッドの普及に大きな影響をもたらしたのは、そう、トラベラーズギアことトラギアシリーズだ。
そして、ただでさえコンパクトな同シリーズのなかでも、さらにコンパクトなポケビッツだ。
全機種のなかでもっとも短い、509Lのモバイルレングスはなんと24センチ!
エントリーNo2「テレショーティー」(プロックス)

この企画に大阪の奇才メーカーを入れないわけにはいかないだろう。
わたしも愛用している「マイクロソルトSE」をはじめ、「根魚小僧エアーK」「マイクロバスTE」など、多くの超コンパクトパックロッドを販売している。しかも、そのほとんどが2~3代目にあたっており、それだけ古くから超コンパクトパックロッドをつくってきたのだよ、プロックスは。
そんなプロックスからエントリーするのは、最近発売となった「テレショーティー」だ。
55LTのモバイルレングスは、なんと24センチ!
エントリーNo3「CP-X1」(ダイワ)

とうとうダイワも魔界に足を踏み入れたようだ。
2020年12月発売ということで、記事作成時点ではまだ未発売であるが、CP-X1というオールインワンタックルに付属するロッドだ。
そのモバイルレングスはなんと30センチ!
王者は!??

ジャッジぱっくろ

勝者ー

トゥエレェェェェショーーーーーーーティーーーーーー!!!!!!
はい、というわけで「テレショーティー」がいちばんコンパクトです。
「トラギアポケビッツ」も同じ24センチというモバイルレングスですが、伸ばしたときのレングスが「テレショーティー」のほうが長いため、「テレショーティー」が王者となります。
以上!
おい!ちょっと待てやぁ!!
いっつも薄い記事だけど、いつにもまして薄すぎだろうがっ!

お叱りを受けてしまったので、もうちょっと踏み込んでみます。
3機種のなかで、いちばん性能的に優れているのは「CP-X1」でしょう。と言いますのも、ガイドを見てみると分かります。
「トラギアポケビッツ」と「テレショーティー」のガイドの個数は5つです。
対して「CP-X1」は7つ搭載されています。しかもテレスコピック用のガイドではなく、通常のガイドを誘導式にしたものが使われています。
このタイプ、エントリークラスのロッドにはあまりありません。
というわけで、性能にもこだわるのなら「CP-X1」と言いたいところですが、実はこのロッド、全長が130センチしかないんです。
「テレショーティー」は164センチ。
「トラギアポケビッツ」は5フィートなので約150センチ。
なんにでも使えるという意味では、本来なら最低でも6フィート(約180センチ)は欲しいところですが、これらのロッドはコンパクトさを優先するために短くなっています。
それでも130センチはちょっと短すぎるかなぁと。それが「CP-X1」のネックですね。
さらには、ロッドに加えてリールと小物BOXとケースのセットなので、希望価格18000円という値段もちょっと高いかもしれない。
「トラギアポケビッツ」と「テレショーティー」は、本当に似たようなスペックをしているので、正直どちらでもお好みでという向きもあります。
ただ、「テレショーティー」にはプロックスが得意とするエクステンショングリップが付属しています。これにより、本来ならシングルグリップとなるところをセミダブルグリップまで延長できます。
汎用性という点もパックロッドの大事な要素ですから、たとえ小さな要素であっても対応幅が広いほうが有利なのは間違いありません。
私自身、この秋にはじめてプロックスの「マイクロソルトSE」というロッドを購入し、現在使用しています。実売で10000円を切る価格ながら、シーバス相手にも十分な性能を持っています。
そういう最近の個人的な好印象もあっての判断という面もありますが、この企画の初代王者は「テレショーティー」とさせていただきます。
あ、初代と書きましたが、第2回があるかはまったくの未定です。