あのレジットデザインからパックロッドが新登場!
なんだかやり込んでいるバサーから評判が良さげなメーカー「レジットデザイン」。
新興メーカーではあるけど、もともとロッド開発に関わってきた人が結託して立ち上がったメーカーみたいで、ノウハウはかなりの蓄積があるようですね。
誕生からそれなりに月日が経つのに、ラインナップはいまだにバスロッドである「ワイルドサイド」シリーズのみ。
やたらと新商品を連発しないあたりが、ひとつひとつを作りこんでいる感があって好感が持てますね。
今回紹介するのは、その「ワイルドサイド」シリーズに新たに加わったパックロッドです。
こういう小規模でこだわりのあるメーカーって、あんまりパックロッドを出してくれるイメージがないんで、ちょっと意外でしたね。
ワイルドサイドってどんなロッドなの?
ベースになっているワイルドサイド(英語表記:WILDSIDE)自体がどんなロッドなんだろうか。
メーカーさん曰く、レジットデザインの「名刺代わり」だそうだ。
ロッド開発に携わっていた人間が、わざわざ起業してまで作りたかったロッドとはどんなものなのか。それを端的に表現した感じでしょうか。
簡単に言うと、軽量化だけに走らない、セールス重視の装備をしない、とにかく基本性能を高めて、機種ごとにシチュエーションに合わせたチューニングを施し、質実剛健に仕上げたロッドということでしょうかね。
特に目を引くのが「アラミド繊維」を用いたブランク。
パラ系アラミド繊維は特に強度、防弾、防刃性に優れた素材で、防弾チョッキや自動車のブレーキパッドなどの摩擦材やタイヤの補強材、航空機素材などに使用されています。アラミド繊維を一方向あるいは二方向に張り巡らしたシートは橋梁の耐震補強などにも使われ、頑強さとしなやかさを併せ持つ優れた素材として広く使用されています。
WILD SIDEではこのアラミド繊維を多方向に隙間なく張り巡らせたカーボンシートを補強材として採用し、ティップからバットエンドまで(ソリッドティップ部は除く)巻き上げることで、ねじれや潰れへの耐性としなやかな復元力をブランク全体に漲らせることに成功しています。
だそうです(笑)
個人的にはボロン素材に代表されるコンポジット系は費用に対して性能向上が割に合わないイメージがあるんですけど、ワイルドサイドの評判の良さを考えると、結構な効果があるんでしょうか。
販売力に劣る小規模メーカーは、とにかく固定ファンをつかむことが大事でしょうから、そういった点では他社との分かりやすい差別化という意味で、効果は絶大だと思いますけどね。
今後、バスロッド以外にもラインナップを広げてくれることに期待したいです。
パックロッド、なんと6機種!
情報は出回っているんですけど、いつまで経ってもメーカーのホームページに詳細をアップしてくれません。
大手メーカーを除いて、ほんとホームページ関係の対応が遅いですよね、釣りの世界って。
明らかな間違いなのにいつまでも修正されなかったりとかね。
というわけで、公式ホームページからの情報ではないので、発売後に多少の差異があるかもしれませんが、ご容赦ください。
WSC 68XXH-5 ビックベイトスペシャル
■全長:6.8ft
■ルアー:Max126g(4.5oz)
■ライン:16-30lb
■5ピース/仕舞寸法46cm
最近、ちょこちょこ見かけるけど、果たしてビッグベイト対応のパックロッドが必要なのだろうか。
バスをビッグベイトで狙うっていうストレートな用途よりも、海外遠征とかそっちのほうで需要がありそうな印象です。
WSC 611MH-5
■全長:6.11ft
■ルアー:5-21g
■ライン:10-20lb
■5ピース/仕舞寸法48cm
前述のビッグベイトスペシャルと違って、王道なベイトロッドです。
長めのレングスや、ヘビールアーを中心にほど良いルアーウェイトなど、カバーの濃いポイントをオカッパリで狙うときに重宝しそうな1本ですね。
WSC68M-5
■全長:6.8ft
■ルアー:5-18g
■ライン:8-16lb
■5ピース/仕舞寸法46cm
まさにバーサタイルでパックロッドとしては王道のラインナップです。
ベイトロッドでやる釣りのおおよそをこなしてくれるので、迷ったらこういうバーサタイル系をチョイスしておけば無難です。
WSC60ML-5
■全長:6ft
■ルアー:3.5-14g
■ライン:7-14lb
■5ピース/仕舞寸法42cm
個人的にはベイトモデルの中ならこれが一番好みですね。もともと嗜好がライト寄りに偏っていることもありますけど(;^ω^)
全長は6フィートと短いものの、そのぶん仕舞寸法も42センチと大変コンパクトになっています。
ルアーウェイトも、オカッパリから最も良く使うウェイトに対応しています。
ベイトとスピニングを別々で持つのなら68Mが一番良いと思いますが、1本だけ持っていきなさいと言われれば間違いなくこれをチョイスしますね。
実際にオカッパリでやっていると、14グラムくらいまでのルアーを使うことがほとんどです。
関西の琵琶湖とか淀川とか大場所でビッグサイズがうようよいますよってところなら、大きめのルアーという選択肢もありますけど、関東の荒川水系がメインフィールドなので、必然的に小型で軽量なルアーがメインになりますので。
それからコンパクトなのも良いですね。
やっぱりパックロッドは持ち歩いてなんぼなので、42センチという仕舞寸法は普段使いのバッグでもスッポリ入るし、性能に大きく影響のない範囲ならコンパクトにこしたことはないですよね。
WSS610ML-5
■全長:6.10ft
■ルアー:1.8-11g
■ライン:3-8lb
■5ピース/仕舞寸法48cm
スピニングロッドもラインナップにあります。
ロングレングスでミディアムライトパワー、フィネスな釣りに偏りすぎておらず、シャッドなどのスモールプラグまでを守備範囲にとらえるロッドです。
オカッパリで1本なら、前述のWSC60ML-5かこの機種が良さそうですね。
WSS63L-5
■全長:6.3ft
■ルアー:0.9-7g
■ライン:3-6lb
■5ピース/仕舞寸法44cm
こちらはフィネスな釣りに寄せたスピニングロッドです。
短めのレングスも裏をかえせば操作性重視ってことで、ダウンショットやネコリグなど、繊細な操作が必要な釣りに特に良さそうですね。
もちろん、バス釣りだけではなく、トラウトやアジング、メバリングなど、それなりのお値段がするパックロッドですから、いろいろな釣りに使っていきたいですよね。
以上、ワイルドサイドのパックロッドの紹介でした。
共通して好感が持てるのは、4ピースではなく5ピースであるということですね。
6フィート台のレングスだと4ピースなことが多いのですが、これは5ピースにすることでワンランク上のコンパクト性能を持っています。
もちろん、継数が少ない方が設計上も性能上も有利なのですが、パックロッドの本質は「持ち運ぶこと」ですからね。
これくらいの価格帯であれば、ジョイントの精度も高いでしょうし、使用中にスッポ抜けることも少なそうです。
※それでも必ず定期的に押し込みなおしましょう。マルチピースロッドを使うときの作法ですよ、もはや。
パックロッドとしてはハイエンドに属するロッドとなりますが、それだけに末永くお付き合いできそうな印象です。