
うーん、不作ですねぇ。
コロナ禍でアウトドアブームになって、その流れでパックロッドが劇的に増えたんですけど、昨年あたりから落ち着きつつありますね。今年もこれまでに確認できているパックロッドがほとんどありません。
その代わり個性的なアイテムが目立ちます。普通のスペックは出そろってきた感があって、パックロッド市場も成熟してきたことの証左なのかもしれません。
JITTE

メーカー:ダイワ
発売予定:2023年2月
モバイルタイプ:テレスコピック
品名 | 全長 (m) | 継数 (本) | 仕舞 (cm) | 自重 (g) | 先径/元径 (mm) | ルアー 重量 (g) | 適合ライン ナイロン (lb.) | カーボン 含有率 (%) | メーカー 希望本体 価格(円) |
677S | 2.01 | 7 | 47 | 140 | 1.3/29.7 | 1.5~7 | 3~8 | 95 | 25,900 |
677B | 2.01 | 7 | 46 | 135 | 1.3/29.7 | 5~18 | 8~16 | 95 | 25,900 |
グリップを脱着して、それをカバーにも使えるようにするという仰天発想で、仕舞ったときのガジェット感を演出する新進気鋭のテレスコピックです。いや、カバーがグリップになる、かな。このデザインは唯一無二で、「これを買う理由」を感じさせます。
このデザインに全振りしたため、ロッドとしての性能はそれなりです。スピニングではバッドガイドが引っ掛からないようにするため、折り畳み式のフレームを採用しています。それ以外のガイドも大きいものが使えないため、全体的に小径となっています。トップガイドは「SIC」リングとのことですが、それ以外は「アルコナイト」か「Oリング」か、グレードが抑えられています。それでありながら2万円半ばという価格設定は、ガイド仕様だけ見れば割高です。
仕舞ったときのスッキリ感や、釣り竿に見えない感は、歴史上最強でしょう。そこにどれだけ魅力を感じるかが、このロッドのポイントとなります。
なお、限定販売の「INRO」というパックロッドも登場しました。

お値段なんと300,000円!こちらは「JITTE」と同じ収納システムを搭載し、なんとガイドとトリガーが付け替えでき、スピニングとベイトの両方に対応するというビックリパックロッドとなっています。それでも高すぎだろう感はありますが、唯一無二のギミックであること、限定販売という希少性などを加味して、本当にマニア向けな1本となっています。


ラグゼ パックスタイルA4/B4

メーカー:がまかつ
発売予定:2023年4月
モバイルタイプ:ジョイント
【A4】
機種名 | タイプ | 標準全長 | 希望本体価格(円) | 標準自重(g) | 仕舞寸法(cm) | パワー | 使用材料(%) | 継数(本) | ルアーウエイト(g) | 適正ライン(PE/号) | 適正ライン(ナイロン/lb) | 先径(mm) | グリップ長(mm) |
S49FL-solid | スピニング | 145(4’9″) | 24,000円 | 70 | 28 | FL | C80.0 G20.0 | 6 | 0.5~5 | 0.1~0.3 | 1~4 | 0.8 | 145 |
S54UL-solid | スピニング | 163(5’4″) | 24,500円 | 75 | 28 | UL | C80.0 G20.0 | 7 | 0.5~8 | 0.1~0.4 | 2~6 | 0.8 | 145 |
S66ML | スピニング | 198(6’6″) | 25,500円 | 100 | 26.5 | ML | C80.0 G20.0 | 9 | 5~21 | 0.3~1 | 3~12 | 1.3 | 270 |
B60L | ベイト | 183(6’0″) | 25,000円 | 100 | 28 | L | C80.0 G20.0 | 8 | 3~12 | 0.3~0.8 | 3~10 | 1.3 | 195 |
【B4】
モデルNo. | タイプ | 標準全長 | 希望本体価格(円) | 標準自重(g) | 仕舞寸法(cm) | パワー | 使用材料(%) | 継数(本) | ルアーウエイト(g) | 適正ライン(PE/号) | 適正ライン(ナイロン/lb) | 先径(mm) | グリップ長(mm) |
S74M | スピニング | 224(7’4″) | 26,000円 | 115 | 33.5 | M | C80.0 G20 | 8 | 5~28 | 0.4~1.2 | 8~16 | 1.5 | 260 |
B610M | ベイト | 208.5(6’10”) | 27,000円 | 115 | 34.5 | M | C80.0 G20 | 7 | 10~30 | 0.4~1.2 | 8~16 | 1.4 | 275 |
私の知るかぎり、「がまかつ」からパックロッドが発売されるのは初めてです。いや、がまかつブランドならあったかもしれないけど、同社のルアー向けブランドである「ラグゼ」からは初めてのはず。
そんな待望の1本は、超コンパクトになるジョイント方式のパックロッドです。「A4」と「B4」は、なんとコピー用紙のサイズを指しています。これと同じ、もしくは小さくなるというコンセプトで作られました。ビジネスシーンで使うようなバックでも収納できちゃうってことで、まさか紙のサイズに合わせてくるとは思いもよりませんでした。
超コンパクトロッドというと、「エイテック」の「トラギアポケビッツ」や「PROX」の「モバイル7」などがありますが、これらはエントリークラスのロッドです。しかし、「ラグゼ パックスタイル」は「がまかつ」がつくるミドルクラスのロッドです。つまり、メインで使えるレベルってこと。
個人的に継数が多い場合はすっぽ抜けのリスクが大きくなることから、テレスコピックのほうが良いというのが持論でしたが、これは興味ありますね。メーカー的にも、価格的にも品質や性能にはかなり期待が持てますので、ジョイントタイプでもアリかなと思います。今年、話題になる1本でしょう。
フリーゲーム(Light Color)

メーカー:シマノ
発売予定:2023年4月
モバイルタイプ:テレスコピック
品番 | 全長(ft.) | 全長(m) | 継ぎ方式 | 継数(本) | 仕舞寸法(cm) | 自重(g) | 先径(mm) | キャストウェイト(g) | エギサイズ(号) | 錘負荷(号) | 適合ラインナイロン (lb) | 適合ラインPE(号) | リールシート位置(mm) | リールシートタイプ | カーボン含有率(%) | 本体価格(円) |
S76UL | 7’6″ | 2.29 | 振出 | 4 | 67.6 | 107 | 1.3 | 1~7 | 1.5~2 | 3~15 | 2~8 | 0.3~0.8 | 291 | UPLOCK | 62.8 | 12,300円 |
S76L | 7’6″ | 2.29 | 振出 | 4 | 67.6 | 110 | 1.3 | 2~14 | 1.8~3 | 5~20 | 3~10 | 0.4~1 | 301 | UPLOCK | 68.4 | 12,800円 |
S76ML | 7’6″ | 2.29 | 振出 | 4 | 67.6 | 112 | 1.3 | 5~35 | 2~3.5 | 8~25 | 4~12 | 0.6~1.2 | 311 | UPLOCK | 68 | 13,300円 |
S80ML | 8’0″ | 2.44 | 振出 | 4 | 70.5 | 125 | 1.6 | 5~35 | 2~3.5 | 8~25 | 4~12 | 0.6~1.2 | 363 | UPLOCK | 84.2 | 13,800円 |
S86ML | 8’6″ | 2.59 | 振出 | 4 | 74.1 | 130 | 1.6 | 5~35 | 2~3.5 | 8~25 | 4~12 | 0.6~1.2 | 378 | UPLOCK | 87.2 | 14,300円 |
S90ML | 9’0″ | 2.74 | 振出 | 4 | 78.2 | 140 | 1.8 | 5~35 | 2~3.5 | 8~25 | 4~12 | 0.6~1.2 | 408 | UPLOCK | 85.1 | 14,800円 |
S96M | 9’6″ | 2.9 | 振出 | 4 | 82.2 | 150 | 1.9 | 7~48 | 2.5~4 | 10~30 | 6~16 | 0.6~1.5 | 428 | UPLOCK | 90.6 | 15,300円 |
「フリーゲーム」がモデルチェンジします。大人気の「フリーゲームXT」ではなく、廉価な無印のほうですね。名称を見て、てっきりルアー向けの派生モデルかと思ったら旧モデルがホームページから消えているのでモデルチェンジと思って良いでしょう。
継数の少ないテレスコピックなので、それほどコンパクトにはなりません。カバンに入るサイズというより、軽自動車などの小型な車のトランクにも無理なく入るサイズって感じですね。ロッドを別に持つのなら電車釣行にも使えます。
スペックとしては海での釣り全般に使えるものが揃っています。決して高性能ではありませんが、実用するにあたって全く問題ないレベルの性能は持っています。サブロッドとして、車に常備しておくのにピッタリですね。個人的には、これでサーフの突堤からシロギスを狙いながらビール片手にほのぼのしたいです。
ファインテール

メーカー:メジャークラフト
発売予定:2023年2月
モバイルタイプ:ジョイント
Model | PRICE (税込価格) | 全長(ft) | スイッチスタイル 全長(ft) | 継数(pcs) | ルアー(g) | ライン(lb) | PEライン(号) | アクション |
FTG-42/485UL | ¥19,800 (¥21,780) | 4’2” | 4’8” | 5 | 1-8 | 2-6 | 0.3-0.8 | RF |
FTG-46/505UL | ¥20,300 (¥22,330) | 4’6” | 5’0” | 5 | 1-8 | 2-6 | 0.3-0.8 | RF |
FTG-B42/485UL | ¥20,300 (¥22,330) | 4’2” | 4’8” | 5 | 1-8 | 2-6 | 0.3-0.8 | RF |
FTG-B46/505UL | ¥20,800 (¥22,880) | 4’6” | 5’0” | 5 | 1-8 | 2-6 | 0.3-0.8 | RF |
「メジャークラフト」のネイティブトラウト向けロッドに、レアなグラスコンポジットのパックロッドが登場です。
グラスというのは現在主流のカーボンと比べて、粘りがあるのが特徴です。よく曲がり、よく粘る、その特性から魚が食いついたときのノリが良いと言われています。一方でそれがダルさに繋がることもあり、カーボンのようなピシッとしたキャストフィールではなく、ボヨヨンとした感触となって飛距離や精度を損なうことがあります。また、カーボンより重たいのもデメリットです。
そのため、ルアーロッドでグラス100%のロッドはなく、カーボンと混ぜることによって、グラスの特性を活かしつつ、デメリットをなくしたようなロッドづくりが求められます。
この「ファインテール」は、グラスコンポジットに加えてパックロッドという難しさもあるのですが、ショートロッドなので、そもそもあまりダルさを感じにくくなっています。それよりも、グラスコンポジットのパックロッドという唯一感が光る1本となっています。


レイズ インテグラル
メーカー:天龍
発売予定:2023年2月
モバイルタイプ:ジョイント

MODEL | TYPE | LENGTH ( m [ft]) | PCS. | ACTION | CLOSED LENGTH (cm) | LURE WT (g) | LINE (lb) | PE (号) | REAR GRIP LENGTH (mm) | TIP DIA (mm) | ROD WT (g) | CARBON/GLASS (%) | PRICE |
RZI484S-UL | S | 1.42[4’8″] | 4 | R | 39 | MAX 6 | MAX 4 | MAX 0.6 | 110 | 1.5 | 74 | 96/4 | ¥42,000 |
RZI484S-L | S | 1.42[4’8″] | 4 | R | 39 | MAX 8 | MAX 4 | MAX 0.6 | 110 | 1.6 | 77 | 96/4 | ¥42,500 |
RZI755S-MLM | S | 2.26[7’5″] | 5 | R | 53 | MAX 20 | MAX 10 | MAX 0.8 | 265 | 1.6 | 115 | 97/3 | ¥51,000 |
RZI845S-MH | S | 2.54[8’4″] | 5 | R | 58.5 | MAX 25 | MAX 14 | MAX 1.2 | 315 | 1.8 | 137 | 97/3 | ¥54,000 |
RZI484B-UL | B | 1.42[4’8″] | 4 | R | 39 | MAX 6 | MAX 4 | MAX 0.6 | 118 | 1.5 | 85 | 96/4 | ¥49,000 |
RZI484B-L | B | 1.42[4’8″] | 4 | R | 39 | MAX 8 | MAX 4 | MAX 0.6 | 118 | 1.6 | 87 | 96/4 | ¥49,500 |
老舗ロッドメーカーの「天龍」より、本格派なトラウトロッドが登場です。山岳渓流から河川中流域まで、幅広く対応するラインアップされています。やり込んでいる人向けのロッドで、あまり手軽に買える価格ではありませんし、トラウトというアングラー人口も少なめなジャンルですし、かなり人を選ぶパックロッドになっています。しかし、刺さる人にはたまらないんでしょうね。「天龍」というメーカーは歴史があって、コアなファンが多いイメージですし、このメーカーでなければ出せない”味”があるんだろうなと思います。


トラギア ノート
メーカー:エイテック
発売予定:2023年5月
モバイルタイプ:テレスコピック

どうやら「トラギア」の新しい機種が発売されるようです。まだ、一部のショッピングサイトで5月発売予定とあるだけで、メーカーからの詳しい発表はありません。「トラギア」シリーズ伝統のテレスコピック仕様で、仕様的に「トラギアティップトップ」の後継にあたるものと思われます。
スペック等、メーカーから正式発表があり次第、掲載させていただきます。


モデルチェンジに備えてか、「トラギアティップトップ」がかなり安くなっています。この価格ならコストパフォーマンスが高いと言えますのでオススメです。
トラギア セセラ
メーカー:エイテック
発売予定:2023年5月
モバイルタイプ:テレスコピック+ジョイントのハイブリッド

なんと、先述の「トラギアノート」だけでなく、「トラギアセセラ」なるアイテムも登場するようです。こちらはショートレングスが中心で、恐らくトラウト系のパックロッドになると思われます。
また、スピニングモデルだけでなくベイトモデルもあるみたいで、エリアトラウトというよりもストリームタイプの管理釣り場や自然渓流をメインにしているみたいです。これもメーカーから正式発表があり次第、掲載させていただきます。
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