パックロッド

2023年、新登場のパックロッドまとめ

cyoshi

うーん、不作ですねぇ。

コロナ禍でアウトドアブームになって、その流れでパックロッドが劇的に増えたんですけど、昨年あたりから落ち着きつつありますね。今年もこれまでに確認できているパックロッドがほとんどありません。

その代わり個性的なアイテムが目立ちます。普通のスペックは出そろってきた感があって、パックロッド市場も成熟してきたことの証左なのかもしれません。

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JITTE

メーカー:ダイワ

発売月:2023年2月

モバイルタイプ:テレスコピック

品名全長 (m)継数 (本)仕舞 (cm)自重 (g)先径/元径 (mm)ルアー 重量 (g)適合ライン ナイロン (lb.)カーボン 含有率 (%)メーカー 希望本体 価格(円)
677S2.017471401.3/29.71.5~73~89525,900
677B2.017461351.3/29.75~188~169525,900

グリップを脱着して、それをカバーにも使えるようにするという仰天発想で、仕舞ったときのガジェット感を演出する新進気鋭のテレスコピックです。いや、カバーがグリップになる、かな。このデザインは唯一無二で、「これを買う理由」を感じさせます。

このデザインに全振りしたため、ロッドとしての性能はそれなりです。スピニングではバッドガイドが引っ掛からないようにするため、折り畳み式のフレームを採用しています。それ以外のガイドも大きいものが使えないため、全体的に小径となっています。トップガイドは「SIC」リングとのことですが、それ以外は「アルコナイト」か「Oリング」か、グレードが抑えられています。それでありながら2万円半ばという価格設定は、ガイド仕様だけ見れば割高です。

仕舞ったときのスッキリ感や、釣り竿に見えない感は、歴史上最強でしょう。そこにどれだけ魅力を感じるかが、このロッドのポイントとなります。

 

なお、限定販売の「INRO」というパックロッドも登場しました。

お値段なんと300,000円!こちらは「JITTE」と同じ収納システムを搭載し、なんとガイドとトリガーが付け替えでき、スピニングとベイトの両方に対応するというビックリパックロッドとなっています。それでも高すぎだろう感はありますが、唯一無二のギミックであること、限定販売という希少性などを加味して、本当にマニア向けな1本となっています。

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ダイワ(DAIWA)
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ラグゼ パックスタイルA4/B4

メーカー:がまかつ

発売月:2023年4月

モバイルタイプ:ジョイント

【A4】

機種名タイプ標準全長希望本体価格(円)標準自重(g)仕舞寸法(cm)パワー使用材料(%)継数(本)ルアーウエイト(g)適正ライン(PE/号)適正ライン(ナイロン/lb)先径(mm)グリップ長(mm)
S49FL-solidスピニング145(4’9″)24,000円7028FLC80.0 G20.060.5~50.1~0.31~40.8145
S54UL-solidスピニング163(5’4″)24,500円7528ULC80.0 G20.070.5~80.1~0.42~60.8145
S66MLスピニング198(6’6″)25,500円10026.5MLC80.0 G20.095~210.3~13~121.3270
B60Lベイト183(6’0″)25,000円10028LC80.0 G20.083~120.3~0.83~101.3195

【B4】

モデルNo.タイプ標準全長希望本体価格(円)標準自重(g)仕舞寸法(cm)パワー使用材料(%)継数(本)ルアーウエイト(g)適正ライン(PE/号)適正ライン(ナイロン/lb)先径(mm)グリップ長(mm)
S74Mスピニング224(7’4″)26,000円11533.5MC80.0 G2085~280.4~1.28~161.5260
B610Mベイト208.5(6’10”)27,000円11534.5MC80.0 G20710~300.4~1.28~161.4275

私の知るかぎり、「がまかつ」からパックロッドが発売されるのは初めてです。いや、がまかつブランドならあったかもしれないけど、同社のルアー向けブランドである「ラグゼ」からは初めてのはず。

そんな待望の1本は、超コンパクトになるジョイント方式のパックロッドです。「A4」と「B4」は、なんとコピー用紙のサイズを指しています。これと同じ、もしくは小さくなるというコンセプトで作られました。ビジネスシーンで使うようなバックでも収納できちゃうってことで、まさか紙のサイズに合わせてくるとは思いもよりませんでした。

超コンパクトロッドというと、「エイテック」の「トラギアポケビッツ」や「PROX」の「モバイル7」などがありますが、これらはエントリークラスのロッドです。しかし、「ラグゼ パックスタイル」は「がまかつ」がつくるミドルクラスのロッドです。つまり、メインで使えるレベルってこと。

個人的に継数が多い場合はすっぽ抜けのリスクが大きくなることから、テレスコピックのほうが良いというのが持論でしたが、これは興味ありますね。メーカー的にも、価格的にも品質や性能にはかなり期待が持てますので、ジョイントタイプでもアリかなと思います。今年、話題になる1本でしょう。

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もっと詳しく知りたい人はこちらの記事をどうぞ。

 

フリーゲーム(Light Color)

メーカー:シマノ

発売月:2023年4月

モバイルタイプ:テレスコピック

品番全長(ft.)全長(m)継ぎ方式継数(本)仕舞寸法(cm)自重(g)先径(mm)キャストウェイト(g)エギサイズ(号)錘負荷(号)適合ラインナイロン (lb)適合ラインPE(号)リールシート位置(mm)リールシートタイプカーボン含有率(%)本体価格(円)
S76UL7’6″2.29振出467.61071.31~71.5~23~152~80.3~0.8291UPLOCK62.812,300円
S76L7’6″2.29振出467.61101.32~141.8~35~203~100.4~1301UPLOCK68.412,800円
S76ML7’6″2.29振出467.61121.35~352~3.58~254~120.6~1.2311UPLOCK6813,300円
S80ML8’0″2.44振出470.51251.65~352~3.58~254~120.6~1.2363UPLOCK84.213,800円
S86ML8’6″2.59振出474.11301.65~352~3.58~254~120.6~1.2378UPLOCK87.214,300円
S90ML9’0″2.74振出478.21401.85~352~3.58~254~120.6~1.2408UPLOCK85.114,800円
S96M9’6″2.9振出482.21501.97~482.5~410~306~160.6~1.5428UPLOCK90.615,300円

「フリーゲーム」がモデルチェンジします。大人気の「フリーゲームXT」ではなく、廉価な無印のほうですね。名称を見て、てっきりルアー向けの派生モデルかと思ったら旧モデルがホームページから消えているのでモデルチェンジと思って良いでしょう。

継数の少ないテレスコピックなので、それほどコンパクトにはなりません。カバンに入るサイズというより、軽自動車などの小型な車のトランクにも無理なく入るサイズって感じですね。ロッドを別に持つのなら電車釣行にも使えます。

スペックとしては海での釣り全般に使えるものが揃っています。決して高性能ではありませんが、実用するにあたって全く問題ないレベルの性能は持っています。サブロッドとして、車に常備しておくのにピッタリですね。個人的には、これでサーフの突堤からシロギスを狙いながらビール片手にほのぼのしたいです。

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ファインテール

メーカー:メジャークラフト

発売月:2023年2月

モバイルタイプ:ジョイント

ModelPRICE
(税込価格)
全長(ft)スイッチスタイル
全長(ft)
継数(pcs)ルアー(g)ライン(lb)PEライン(号)アクション
FTG-42/485UL¥19,800
(¥21,780)
4’2”4’8”51-82-60.3-0.8RF
FTG-46/505UL¥20,300
(¥22,330)
4’6”5’0”51-82-60.3-0.8RF
FTG-B42/485UL¥20,300
(¥22,330)
4’2”4’8”51-82-60.3-0.8RF
FTG-B46/505UL¥20,800
(¥22,880)
4’6”5’0”51-82-60.3-0.8RF
モデル名に「B」がついているものはベイトロッドです

「メジャークラフト」のネイティブトラウト向けロッドに、レアなグラスコンポジットのパックロッドが登場です。

グラスというのは現在主流のカーボンと比べて、粘りがあるのが特徴です。よく曲がり、よく粘る、その特性から魚が食いついたときのノリが良いと言われています。一方でそれがダルさに繋がることもあり、カーボンのようなピシッとしたキャストフィールではなく、ボヨヨンとした感触となって飛距離や精度を損なうことがあります。また、カーボンより重たいのもデメリットです。

そのため、ルアーロッドでグラス100%のロッドはなく、カーボンと混ぜることによって、グラスの特性を活かしつつ、デメリットをなくしたようなロッドづくりが求められます。

この「ファインテール」は、グラスコンポジットに加えてパックロッドという難しさもあるのですが、ショートロッドなので、そもそもあまりダルさを感じにくくなっています。それよりも、グラスコンポジットのパックロッドという唯一感が光る1本となっています。

 

レイズ インテグラル

メーカー:天龍

発売月:2023年2月

モバイルタイプ:ジョイント

MODELTYPELENGTH
( m [ft])
PCS.ACTIONCLOSED LENGTH
(cm)
LURE WT
(g)
LINE
(lb)
PE
(号)
REAR GRIP LENGTH
(mm)
TIP DIA
(mm)
ROD WT
(g)
CARBON/GLASS
(%)
PRICE
RZI484S-ULS1.42[4’8″]4R39MAX 6MAX 4MAX 0.61101.57496/4¥42,000
RZI484S-LS1.42[4’8″]4R39MAX 8MAX 4MAX 0.61101.67796/4¥42,500
RZI755S-MLMS2.26[7’5″]5R53MAX 20MAX 10MAX 0.82651.611597/3¥51,000
RZI845S-MHS2.54[8’4″]5R58.5MAX 25MAX 14MAX 1.23151.813797/3¥54,000
RZI484B-ULB1.42[4’8″]4R39MAX 6MAX 4MAX 0.61181.58596/4¥49,000
RZI484B-LB1.42[4’8″]4R39MAX 8MAX 4MAX 0.61181.68796/4¥49,500

老舗ロッドメーカーの「天龍」より、本格派なトラウトロッドが登場です。山岳渓流から河川中流域まで、幅広く対応するラインアップされています。やり込んでいる人向けのロッドで、あまり手軽に買える価格ではありませんし、トラウトというアングラー人口も少なめなジャンルですし、かなり人を選ぶパックロッドになっています。しかし、刺さる人にはたまらないんでしょうね。「天龍」というメーカーは歴史があって、コアなファンが多いイメージですし、このメーカーでなければ出せない”味”があるんだろうなと思います。

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天龍(Tenryu)
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トラギア ノート

メーカー:エイテック

発売月:2023年5月

モバイルタイプ:テレスコピック

モデルレングス継数モバイルレングスカーボン含有量自重先径元径ルアーウェイトラインウェイト希望価格(円)
S636UL6ft3in639cm98%91g1.0mm10.4mm2-5g10,000
S636L6ft3in639cm98%93g1.2mm10.7mm3-10g10,500
S706L7ft644cm98%108g1.2mm9.9mm3-10g11,000
S866ML8ft6in650.5cm98%130g1.3mm12.1mm5-21g11,500
S906ML9ft654cm98%134g1.3mm12.1mm5-21g12,000
S706M7ft644cm98%122g1.6mm11.8mm5-40g11,500
S806M8ft648.5cm98%134g1.7mm13mm5-40g12,000
S906MH9ft653.5cm98%155g2.0mm13.3mm5-45g13,000
S1006MH10ft659cm98%189g2.0mm14.6mm5-45g14,000

「トラギアティップトップ」のデザインがオシャレになって新登場。「トラギアノート」に生まれ変わりました。大きな変更点はグリップですね。EVA素材のグリップからコルク素材のグリップへと変わりました。ガイドは同じくテレスコピック用のフレームに富士工業のOリングです。

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トラギア(Trgr)
¥9,800 (2024/03/19 11:26:52時点 Amazon調べ-詳細)

モデルチェンジに備えてか、「トラギアティップトップ」がかなり安くなっています。この価格ならコストパフォーマンスが高いと言えますのでオススメです。

もっと詳しく知りたい人はこちらの記事をどうぞ。

 

トラギア セセラ

メーカー:エイテック

発売月:2023年5月

モバイルタイプ:テレスコピック+ジョイントのハイブリッド

モデルレングス継数モバイルレングスカーボン含有量自重先径元径ルアーウェイトラインウェイト希望価格(円)
S44L4ft4in5+B30cm10%91/108g0.8mm9.1mmMAX7g12,000
S50L5ft6+B30cm10%101/108g0.8mm10.7mmMAX7g12,000
S54L5ft4in6+B31cm10%105/122g0.8mm10.8mmMAX7g12,000
S50/G5ft6+B29.5cm1%98/115g1.4mm10.7mmMAX7g12,000
C44L4ft4in5+B30cm10%95/112g0.8mm9.1mmMAX7g12,000
C50L5ft6+B29.5cm10%103/120g0.8mm10.7mmMAX7g12,000
C44L/G4ft4in5+B30cm1%95/112g1.4mm9.1mmMAX7g12,000

なんと、先述の「トラギアノート」だけでなく、「トラギアセセラ」なるアイテムも登場します。こちらはショートレングスが中心で、トラウト系のパックロッドです。

特徴的なのは、テレスコピックとジョイントの複合タイプであること。エクステンショングリップがあることなどです。また、末尾に「G」とついたグラスモデルもラインナップされています。スペックをよく見ると、グラスモデルでなくてもカーボン含有率は低いので、どっちにしてもグラスモデルなんじゃ・・・と思ったりします。その差異は、ティップにあります。先径が0.8mmと1.4mmになっているんですよ。ティップがカーボンとグラスってところに差があるんです。テレスコピックで先径が0.8mmと極細だと、割と収納時のティップ折れが発生したりするので、気にせずガンガンつかえるのはグラスモデルになりそうですね。

 

EGIST TZ

メーカー:テイルウォーク

発売月:2023年9月

モバイルタイプ:ジョイント

MODELLENGTH(ft.in)PIECECLOSED LENGTH(cm)ROD WEIGHT(g)LURE WEIGHT(g)LINE WEIGHT(PE)EGIL1(mm)L2(mm)GRIP TYPERETAIL PRICE(JPY)
76ML-P47’6″461104MAX250.5-0.8MAX3.5385275A43,000

 ハイエンドエギングロッドの「EGIST TZ」に4ピースモデルが追加になりました。TZはトルザイトリングを指しており、現在使われているガイドリングのなかで最上級のものになります。フレームは軽量なチタン。軽さが大事なエギングロッドにおいて、最も軽いガイドを使用しています。

 エギング向けのパックロッド自体、数は多くありませんが、ハイエンドとなればさらに希少です。モバイルレングスは61センチと長めなので、カバンにスッポリとはいきませんが、移動の際にかさばらないのは大きいです。例えば、地磯などあまり人が入らないポイントを攻めるとき、背負っても樹木などの障害物に引っかかる心配が少なく、両手をあけることができるので、移動が安全かつ容易になります。ガチエギンガーだからこそのパックロッドというチョイスもあるのかなと思いますね。

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