【レボalcIB7徹底レビュー】超コンパクトな優等生ベイトリール
2019年10月27日、「シーバスと戦ってみた」の項を追記。
いまさらですが、レボalc IB7を購入しました。
アブガルシアより2016年の3月頃に発売されたリールだったと思うので、実にデビューから2年ちょい経ってからの入手となります。
なぜこのタイミングなのか。
理由は単純明快で
安かったから
に他ならない。
Amazonで新品15109円で購入しました。定価から驚きの約60%割引ですよ。
2万以上していたら間違いなくタトゥーラSVを買っていたでしょうね。
この割引率こそ、アブガルシアの強みでもあります。
記事アップ時点では高くなってしまっていますが、今後も同レベルの割引があることが想定されますので、気になる方は随時チェックしてみてください。
さて、私にとって初のアブ機になります。
釣り具のレビュー記事って、割と簡素なものが多い印象がありますが、当ブログでは頑張って【徹底】したいです。
内容と関係ないけど、こういう「モノ」の感想とかって、だいたい「レビュー」って表現を使うことが多いけど、釣り具はなぜか「インプレ」って言いますよね。
天邪鬼な性格のわたくし、当記事ではあえて「レビュー」と言わせていただきます。
外観
ファーストインプレッション(インプレ言ってるやんけ)は、とにかくコンパクト!とにかく軽い!
ボディ部分なんて、ほぼスプールやんけって思うくらい徹底的にコンパクトに仕上げられてますね。
男としては手が小さめなわたしとしては嬉しいです。
がっつり握り込めるのが良いね。
リール界のおしゃれアイテム、カーボンハンドルを標準装備してます。
付け根のナット部分は付属している違うカラーのものに交換可能です。
マグブレーキは外部ダイヤルから調整できます。
遠心ブレーキを調整するためにはサイドプレートを開ける必要がありますが、ツマミを下げることでワンタッチオープンできます。
ただし開けたときは特に本体と接続部分がないため、うっかり水中に落下させないように気を付けましょう。
リールフットはセパレートされています。これが軽量化とロープロファイル化に一役買っているそうです。
ダイワやシマノのリールでも同様の構造が多く、もはやベイトリールとしては基本の構造となりつつありますね。
セパレートされていないもののほうが、強度という点では有利でしょうが、これでもまずもって問題ないでしょう。
凄まじい大物が掛かって仮にこの部分が破損するときは、すでに他の部分が破損した後だろうなと思います。
あ、シールが貼ってありますけど、メイドインコリアです。
韓国製ですね。
このご時世、あまり国産クオリティみたいなところにはこだわっていないので、個人的には問題ありません。
ボディに伴ってレベルワインダーもコンパクトです。
ダイワ機はTWSという機構を搭載して、ライン抵抗を軽減することのメリットを謳っています。また、手持ちのアルファスエアは大きめのレベルワインダーを搭載しています。
じゃあコンパクトなレボはどうなのか。
全く持ってライン放出が悪いってことはありません。
悪くないですけど、TWS搭載機を使ったらライン放出が良いって感じるのだろうなと思います。
黒ボディだけどクラッチはシルバー。
軽い力でクラッチを切れるのが良いですね。これは好みが分かれますが、私は固いクラッチが嫌いです。
同梱物
当機は、アブガルシアのなかではハイエンドに属するリールです。
説明書や保証書、パーツリスト、リール袋といった定番同梱物のほか、リールオイルとハンドルナットも入っています。
ハンドルナット、好みの色に交換できるっていう試みは好感が持てますね。
機能に関係する部分ではないですが、こだわる人にはうれしい仕様だと思います。
個人的には見た目にさほどこだわらないので、その分少しでも安くしてくれたほうが嬉しいですけどね。。。
ブレーキシステム
リールのIBという名称の由来でもあるIB(インフィニブレーキ)が搭載されています。
これは、遠心ブレーキとマグネットブレーキを両方搭載したブレーキです。
遠心ブレーキはスプールにくっついています。
スプールの回転数に応じてブレーキブロックが飛び出し、内壁と摩擦することで制動力を生み出します。
ちなみに摩擦する内壁はマグネットのあるサイドプレートにくっついています。
アブの遠心ブレーキのブロックにはバネが仕込まれていて、ブロックが戻る力が強くなっています。
このバネを外して、より遠心ブレーキを効きやすくするチューンが公式動画で紹介されています。
マグネットブレーキよりも遠心ブレーキを強めで使いたいって人には良さそうですね。
マグネットブレーキは、サイドプレートに磁石が装着されていて、スプール側面と磁力が干渉することでブレーキをかけています。
装着された磁石の厚みや個数を変えることでブレーキ力を調整できるほか、サイドプレートについたツマミをまわすことでも調整できます。
このツマミ、MAXからMINまで26クリックあります。
ところが体感できるブレーキ力は強・中・弱くらいなもので、5クリック単位で調整しないとあまり変化を感じません。
手元にあるダイワのアルファスエアは、外部ダイヤルだけで細かく調整できます。
ダイワはアブやシマノのようにマグネットの個数調整ができませんが、外部ダイヤルだけで調整を完結できる印象ですね。
マグネットブレーキだけを見れば、やっぱりダイワに一日の長があるのかなと思います。
キャスティングした印象
シーバスに使うつもりのため、セッティングが少し特徴的です。
巻いているラインはPEラインの1号を100メートルくらい。
下巻きはズレ防止のためにナイロンラインを2~3メートル巻いているだけです。
このセッティング、糸巻量がスプールの半分にも達しませんw
かなり対軽量ルアー性能、対バックラッシュ性能を重視したセッティングで、その分飛距離が犠牲になってます。
PEラインでキツいバックラッシュを起こしてしまうと致命的なので、極力トラブルレスにしてみたという感じですね。
使用ルアーはディブル55、7グラムの小型バイブレーションです。
とりあえず、マグネットブレーキをMAXから少しずつ…。
うん、さすがにMAXブレーキは全然飛ばない。
徐々にブレーキを弱めていきます。
まだいける。。。
まだいける。。。
気が付くとマグネットブレーキ最少になってましたw
糸巻量を少なくしているうえに、比重の軽いPEライン、しかも32ミリの小口径スプールなので、かなりブレーキを弱くしても大丈夫みたいです。
しかし、ここであることに気が付きました。
遠心オンリーじゃあインフィニブレーキの意味ないやんけ!ただの遠心ブレーキじゃん。。。
つーわけで、次は遠心のオン・オフをしながらインフィニブレーキの恩恵を見出そうというわけですが、ここで雨が降ってきてストップフィッシング。
後日、テストが完了したら追記します。
【再テスト後追記】
マグブレーキの性能をチェックするため、遠心ブレーキをオフにします。
2ピンあるうちの両方オフです。
ルアーは変わらずにディブル55。
まずはマグネットブレーキMAXからはじめて徐々に下げていきます。
MAX…バックラッシュしないけど、飛ばない。
5クリックダウン…多少飛ぶようになったけど、まだいける。
10クリックダウン…まだいける。
ハーフライン(13ダウン)…気持ちよくラインが出ていくけど、これ以上下げることは危険だと感じる。
18クリックダウン…丁寧にサミングをすればいけなくはないが、実用的ではない。
というわけでマグネットブレーキオンリーでは、ハーフあたりまでが実用範囲でした。
おっと、これじゃあタダのマグネットブレーキじゃねえか。
遠心と合わせてこそのインフィニだよ。
そこで遠心ブレーキのうち、ピンを1つオンにします。
結論から言うと、ピン1つオン、マグネットブレーキ最小で投げられましたw
結局ほぼ遠心ブレーキかよ。
しかし、割とバックラッシュと隣り合わせな感じなので、マグネットブレーキで補助します。
せっかくなので、インフィニしたいんです。
現状のセッティングとしては、遠心1つオン、マグネットブレーキをハーフで設定するのが飛距離とバックラッシュ回避のちょうど良いところですね。
ここを起点に、飛距離が欲しい場合は少しずつマグネットブレーキを弱める感じでしょうか。
マグと遠心、両方のブレーキを搭載しているとはいえ、遠心がメインでマグネットが補助的な位置づけという印象です。
遠心の伸びのある感じがありますし、遠心ブレーキが好きって人のほうがフィーリングが合いそうですね。
シーバスと戦ってみた感想
2019年秋、このベイトリールを使って70センチを筆頭に5匹のシーバスを釣ることができました。
魚を掛けてみないと分からない性能、それはドラグです。
バスフィッシングにおいては、ドラグガチガチにして一気に寄せてくるような使い方をされるのがベイトリールですが、ベイトフィネスが定着した今、ベイトリールにおいてもドラグ性能は重要なファクターとなります。
さて、レボalc-IB7のドラグ性能はどうだったのでしょうか。
結論から言うと、細かなセッティングは苦手だけど滑り出しなどには問題ない。
ある一定のラインからちょっとドラグを締めこむと、一気に強くなるようなところがあります。この微妙なところで調整する感じでした。
ただし、セッティングが合えばシーバスくらいの引き込みなら問題なく追従してくれます。
これが青物とか、もっと泳ぐのが早い相手だと追従しきれるか分かりませんが、ブリ類ならイナダサイズまでなら泳ぐのが早くても重さがないため、問題ないでしょう。
ベイトリールのいいところは、指一つでスプールにすぐ触れるところにありますので、実際には緩めにセットしておいてやりとりしながら指ドラグで調整するのが良いでしょう。
なお、このときに組み合わせたロッドはラパラのトレイルブレイザーTBC644LFでした。ライトクラスのロッドなのでドラグに頼る面は大きかったですが、不安や不満は感じなかったですね。
ラインがPE1.5号にナイロンリーダー4号と太いものを使っていたこともありますが。
70センチクラスのシーバス相手で、しかも下げの流れがガンガン効いているなかでのやりとりだったのでテストとしては十分だったと思います。
このリールはバス用ベイトリールとしてはもちろん、もっと強度が欲しいシーバスフィッシングにおいても十分に通用するベイトリールだと言えますね。


後発でちょっと廉価版のLVシリーズもいいと思います。

