シーバスフィッシングでベイトタックルって使ったことありますか?
実際にやってみてわかったんですけど、明らかにスピニングタックルのほうがシーバスフィッシングには合っています。
飛距離はスピニングタックルのほうが出ます。
PEラインとの相性もベイトタックルは糸ガミやバックラッシュという問題があってよくありません。
真っ暗なところでは着水のタイミングが掴みにくく、適切なサミングが難しいです。
だけど、ベイトタックルが大好きなアングラーにとっては、そんな扱いにくさを工夫やテクニックで乗り越えるってことも楽しみなんだと思います。
というわけで、ただでさえニッチなシーバスベイトタックルというジャンルのなかでも、うちはパックロッド特化型なのでさらにニッチなシーバス対応のベイトパックロッドというテーマで記事を作成してみました。
専用機なんてものはほぼありません。これから盛り上がるかどうかは別として、今ならフロンティアになれるジャンルかもしれませんよ。
Zoom safari 765L
読み:ズームサファリ
メーカー:アブガルシア
【スペック】
レングス | 7フィート6インチ |
継数 | 5ピース |
モバイルレングス | 52.1センチ |
自重 | 153グラム |
先径/元径 | 1.25/-ミリ |
ルアー | 2-15グラム |
PEライン | - |
ナイロンライン | 6-12ポンド |
カーボン比率 | カーボン95%/グラス5% |
パワー | ライト |
アクション | ファースト |
希望価格 | 15500円 |
【解説】
アブガルシアが得意とする、オシャレ系パックロッドです。
アウトドアに合うように、きっちりコルクグリップ仕様となっています。また、7フィート6インチという長さがありながら、5ピースとなっているのでモバイルレングスにも優れています。
L(ライト)パワーで、MAXルアーウェイトは15グラムとなっていますので、ヘビーな釣りは苦手ですが、ライト系を中心にシーバスだけでなく、クロダイやカマス、メッキなどにも対応する懐の深さがあります。
ガイドリングがSICではなく、Oリングとなっていますので、気になる人は気になるかもしれません。よくOリングでPEラインを使うと削れるので、PEラインが使えないという話を聞きますが、実際に削れたという報告を見たことがないのと、自分で使っていて削れたことがないので、私は問題ないと判断しています。要は気にならない人です。


【組み合わせたいリール】
比較的ライトなロッドなので、ベイトフィネスリールを組み合わせたほうが色々な釣りが楽しめるでしょう。アンダー2万円のハイコスパベイトフィネスリール「SLX BFS」なんていかがでしょうか。


WORLD MONSTER 705L

読み:ワールドモンスター
メーカー:アブガルシア
【スペック】
レングス | 7フィート |
継数 | 5ピース |
モバイルレングス | 46センチ |
自重 | 143グラム |
先径/元径 | 1.10/11.7ミリ |
ルアー | MAX30グラム |
PEライン | MAX2号 |
ナイロンライン | MAX20ポンド |
カーボン比率 | カーボン55%/グラス45% |
パワー | ライト |
アクション | ファースト |
希望価格 | 25000円 |
【解説】
アブガルシアはいまや最も多くのパックロッドをラインアップしているメーカーかもしれません。それくらい近年パックロッドに力を入れてますし、中には他のメーカーで取り扱わないようなニッチなニーズに応えたロッドもあります。
ワールドモンスターはその名のごとく、国内外の怪魚ハンティングを想定したロッドになっています。そのため、多くはガチガチのパワーロッドとなっていますが、この705Lは国内の身近な釣り(バスやシーバス)でも使いやすいセッティングとなっています。
ルアー上限が30グラムとL(ライト)パワーとしては強めに感じますが、ティップがかなり細く作られているため、軽いルアーも扱うことができます。また、素材の半分近くにグラスを用いることで粘りを生み出し、重たいルアーも背負えるようになっているという万能ロッドとなっています。
グラスを多く使っている分、同クラスのロッドと比べて自重は重たくなっていますが、それでも143グラムなので扱いにくいほどの重さではありません。


【組み合わせたいリール】
同社の「ROXANI」をおススメします。ライトクラスのロッドなので、パワー系よりも軽量ルアーを中心にオールマイティに使えるリールが合うでしょう。


OUTBACK NC765L

読み:アウトバック
メーカー:テイルウォーク
【スペック】
レングス | 7.6フィート |
継数 | 5ピース |
モバイルレングス | 50センチ |
自重 | 135グラム |
先径/元径 | ー |
ルアー | MAX25グラム |
PEライン | ー |
ナイロンライン | MAX12ポンド |
カーボン比率 | ー |
パワー | ライト |
アクション | ー |
希望価格 | 26000円 |
【解説】
アウトバックはテイルウォークから発売されている、全機種パックロッドのシリーズです。ベイトロッドもいくつかありますが、そのなかで最も長いレングスなのがNC765Lです。
長いベイトパックロッドがほとんどないなかで、7.6フィートというベイエリアなどでは使いやすい長さとなっています。また、ベイトパックロッドの多くはバスフィッシングを想定しているため、7フィートを超えるレングスだと、すべてH(ヘビー)とかXH(エクストラヘビー)などガチムチロッドになってしまうんですよね。
その点、このロッドはL(ライト)なので、いろいろな釣りに使いやすくなっています。
【組み合わせたいリール】
いろいろな釣りに使いやすいロッドには、オールマイティなベイトリールがピッタリということで、ダイワの「タトゥーラSVTW」をおススメします。ダイワ機にしかないTWS(Tウイングシステム)とSV(ストレスフリーバーサタイル)スプールを搭載しており、汎用性ということでは同価格帯比で現行最強の性能を誇ります。


MICRO SALT SE 80MLTC

読み:マイクロソルトエスイー
メーカー:プロックス
【スペック】
レングス | 249+15センチ |
継数 | 9+1ピース |
モバイルレングス | 39センチ |
自重 | ー |
先径/元径 | 1.4/15.5ミリ |
ルアー | 7-21グラム |
PEライン | ー |
ナイロンライン | 8-16ポンド |
カーボン比率 | 86% |
パワー | ミディアムライト |
アクション | ー |
希望価格 | 9500円 |
【解説】
大阪の奇才メーカー、PROX(プロックス)が生み出したパックロッド。SEはセカンドエディションを指しています。つまりは2代目ってこと。
このロッドは30センチ台という驚異のモバイルレングスを誇っていながら、6フィート、7フィート、8フィートとさらにそれぞれベイトとスピニングがあるという、パックロッドのなかでも珍しい仕様になっています。
そのなかでいちばん長いのが80MLTCです。7-21グラムというルアーウェイトや8フィートというレングスは、まさにど真ん中シーバス仕様といえるでしょう。それでいて1万円以下という手にしやすい価格帯に設定されていますので、パックロッドという枠にとらわれず、シーバスベイトタックルのお試し1本としても良いですね。


【組み合わせたいリール】
実はPROXというメーカーはベイトリールも発売している総合釣り具メーカーだったりします。というわけで同社の「バルトムBCS2」で決まり!ロッドもリールもお手頃価格なものなので、釣れたらラッキーくらいの緩いスタンスの釣りでいきましょう。


このロッドは実際に使っています。詳しくは下記記事にて。
FREE GAME XT B76M

読み:フリーゲームエックスティー
メーカー:シマノ
【スペック】
レングス | 229センチ |
継数 | 5ピース |
モバイルレングス | 50.5センチ |
自重 | 148グラム |
先径/元径 | 1.9/ー |
ルアー | 7-28グラム |
PEライン | 1-2号 |
ナイロンライン | 10-20ポンド |
カーボン比率 | 95.3% |
パワー | ミディアム |
アクション | ー |
希望価格 | 24000円 |
【解説】
シマノのミドルスペックなパックロッドシリーズに2020年からベイトモデルが加わりました。そのなかでも一番長いのがB76Mです。
短くて強いというセッティングで、メインとして想定しているのはシーバスではなくロックフィッシュでしょう。でもシーバスにもそこそこの適正があります。
これくらいの強さになると、あんまり軽いルアーではロッドがあまり曲げられず飛距離が稼げないため、おのずと重量級ルアーがメインとなってきます。具体的には、鉄板バイブやテールスピンなどのメタル系、プラグではシンキングペンシルや大きめのミノーなど重量があるものですね。
また、7.6フィートと短いので、足場の高いところでは使いにくいです。
これらを身近な条件で当てはめて考えてみると、例えば大河川でのウェーディングゲームに用いたら楽しそうだなと思います。ウェーディングしてシーバス狙って、使っているロッドはベイトのしかもパックロッド。ん~、なんだかこだわっている感がすごいw
それより、もっとシーバスを意識して同シリーズのスピニングモデルS86MLのベイト版を出してほしいなぁ。


【組み合わせたいリール】
シマノのシーバスブランドといえばエクスセンスですが、ここは2020年登場の最安DC(デジタルコントロール)ブレーキ搭載機である「SLX DC」を推します。2万円台の価格ながら最新のDCブレーキを搭載しており、安定性がさらに向上しています。


7 1/2

読み:セブンハーフ
メーカー:ダイワ
【スペック】※ベイトモデルのみ
品名 | 標準全長 (m) | 継数 (本) | 仕舞 (cm) | 標準自重 (g) | 先径 (mm) | 元径 (mm) | ルアー重量 (g) | エギ サイズ (♯) | 適合ラインナイロン (lb) | 適合ラインPE (号) | カーボン含有率 (%) | メーカー希望本体価格 (円) |
76LB | 2.29 | 4 | 63 | 103 | 1.2 | 10.9 | 3-10 | ― | 3-8 | 0.4-0.8 | 94 | 38,800 |
76MLB | 2.29 | 4 | 63 | 111 | 1.3 | 10.9 | 7-25 | 2.5-3.5 | 6-12 | 0.6-1.0 | 97 | 38,800 |
76MB | 2.29 | 4 | 63 | 118 | 1.6 | 11.4 | 10-30 | 3.0-4.0 | 10-20 | 0.8-1.2 | 96 | 38,800 |
76MHB | 2.29 | 4 | 63 | 125 | 1.8 | 11.7 | 15-40 | 3.5-4.5 | 12-25 | 1.0-1.5 | 97 | 38,800 |
76HB | 2.29 | 4 | 63 | 135 | 2 | 12.8 | 15-50 | ― | 12-25 | 1.0-2.0 | 97 | 38,800 |
76XHB | 2.29 | 4 | 63 | 150 | 2.2 | 13.4 | 20-60 | ― | 14-25 | 1.2-2.5 | 98 | 38,800 |
【解説】
ダイワの意欲作、セブンハーフから2021年はベイトモデルが誕生します。
レングスは7フィート6インチで統一されているものの、パワーは細分化されており、様々な釣りに対応可能となっています。
シーバスにど真ん中なのは、76MLBまたは76MBあたりですね。シーバスフィッシングにおける7フィート6インチというレングスは、主に小規模河川や運河、港湾部においてよく用いられる長さです。そのため、それらポイントでよく使うルアーが扱いやすいのが前述の2機種となります。
それ以外にも、メバルやカマスなどのライトゲームをメインにシーバスも少し狙いたいってときには76LBが良いでしょうし、良型の出る河川の河口域でウェーディングしながら狙うときには76HBくらいの強さが欲しいということもあるでしょう。
7フィート6インチという、程よいレングスでパワーが細分化されていることから、様々なフィッシングシーンでチョイスできる機種が揃っています。
そもそも7フィート6インチのベイトロッドのパックロッドというだけでかなり貴重ですからね。いつか廃盤になる前に確保しておかないと、なかなか代わりになるロッドとは出会えないかもしれません。
【組み合わせたいリール】
万能ロッドには万能リールが良く似合います。それならキングオブバーサタイル仕様のアルファスSVTWしかないでしょう。


Beams Xpan7.10LHTS

読み:ビームス エクスパン
メーカー:フィッシュマン
【スペック】
レングス | 239センチ(7フィート10インチ) |
継数 | 5ピース |
モバイルレングス | 58センチ |
自重 | 183グラム |
先径/元径 | 未公表 |
ルアー | 6-28グラム |
PEライン | 1-3号 |
ナイロンライン | - |
カーボン比率 | - |
パワー | ライトヘビー |
アクション | ー |
希望価格 | 39800円 |
【解説】
ベイトロッド専門メーカーであるフィッシュマンより登場した、待望のシーバス対応のテレスコピックロッドです。
「Xpan」は同社のテレスコピックロッドに使われている名称で、兄弟にはトラウト向けの「Xpan4.3LTS」がいます。次男だけど長男より一気にパワーアップして長くなりました。
本格的なベイトタックル好きなアングラーから熱烈な支持を受けるフィッシュマンですから、これも間違いないでしょう。どこでも使いやすいレングス&パワーながら、58cmというモバイル性能も踏まえると、シーバス向けベイトパックロッドの決定版と言えます。
たぶん、これを買ったらシーバス向けのベイトパックロッドを買うことは、少なくとも向こう5年ないでしょう。今後ライバルが出てくることも想定しにくいジャンルですし、メイン・サブ問わず長く付き合っていきたいパックロッドです。


【組み合わせたいリール】
フィッシュマンのロッドは、その美しい曲がり方がウリであり、バックラッシュをおさえながら飛距離を伸ばすことができます。そう、飛ばすのならシマノですよね。シマノのシーバスベイトといえば「エクスセンス」ですよね。


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