
食べて美味しいイカ。
釣って楽しいイカ。
エギという日本古来の疑似餌を使い、シャクリなどの誘いをして釣るというエギングという釣法は、魚を対象とした他のルアーフィッシングとは違う趣向にあふれています。
掛かったときの独特なヒキもイカ特有のものです。
エギングのポイントの多くは、パックロッド需要が多い都市部ではないこともあってか、エギング向けのパックロッドはあまり数がありません。地方は基本的に車社会ですから、2ピースロッドを使うので。
そんな中にあっても、テイルウォークは「エギストTZ」というエギング向けのパックロッドを発売しました。しかも、売れ筋な価格帯ではなく、希望価格3万円台のハイエンドクラスです。
スペック
MODEL | LENGTH(ft.in) | PIECE | CLOSED LENGTH (cm) | ROD WEIGHT (g) | LURE WEIGHT (g) | LINE WEIGHT (PE) | EGI | L1 (mm) | L2 (mm) | GRIP TYPE | RETAIL PRICE (JPY) |
83M-P4 | 8.3 | 4 | 67 | 110 | MAX30 | 0.5-1.0 | 4号 | 385 | 275 | A | 36,000 |

「エギストTZ」は元々2ピースモデルだけのラインアップだったのですが、そこに「P4」という4ピースモデルが1機種追加になった形です。
タイプはテレスコピックではなくジョイント方式です。
8フィート3インチの4ピースなので、モバイルレングスは67センチと大きめになっています。電車釣行でも持っていきやすいですが、どちらかといえば車載するときにスペースをとらないためのパックロッドといったところでしょうか。バイク(スクータータイプ)のラケッジスペースにも、中型以上ならギリギリ収まるかな。50CCは無理ですね。
搭載テクノロジー

ガイドはチタンフレームにトルザイトリングが搭載されています。だって、「エギストTZ」の「TZ」は、トルザイトリングを表しているんだもの。
国内メーカーのロッドに多く使われている「富士工業」製のガイドのなかでは最上級の組み合わせですね。エギングに必要な強度を確保しつつ、最も軽量にできる組み合わせです。

ブランクは無研磨を表す「アンサンドフィニッシュ」仕上げ。多くのロッドに見られる“仕上げをしない仕上げ方”です。ブランクは削ったり塗装したりしないのが、もっとも素材を活かせるそうです。
メーカー的には優位性を訴えつつ、コストカットできるのでありがた~い技術ですよね。ユーザー的には、ただでさえデザインの幅が少ないロッドが、さらに画一的になっちゃうので、実用的ではありますが面白味に欠ける結果に。。。

ジョイント部には「C CROSS JOINT」なる技術が使われています。ジョイント部分はそうでないところより強度が劣るため、負荷が掛かったときに折れやすいんです。そのため、ジョイント部分を補強する必要があるわけですが、その補強をカーボン繊維で行っているということですね。
普通はスレッド(糸巻)した上から、エポキシで補強してます。ガイドをブランクにくっつけるときと同じです。
ジョイント部分は補強する関係から、どうしても重くなってしまいがちですが、この手法だと軽量に仕上げられるとのことです。継ぎ目の多いパックロッドだからこそ、このようなジョイント技術は一層光りますね。各社、ジョイントの仕上げにはもっとこだわってほしいです。
以上「エギストTZ」でした。
ちょっと、どれくらい需要があるのかなって思ってしまわなくもないですが、パックロッドの選択肢が増えるのは嬉しいことですね。特に手薄なエギングというジャンルですし。
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