ベイトフィネスも一時期の流行が落ち着いて、すっかり1ジャンルとして定着した感があります。
はっきり言って、単純にライトリグを扱うことを思えばスピニングタックルのほうが利点は多いし、繊細な操作もしやすいと思ってます。
だけどベイトフィネスは廃れなかった。
それはベイトタックルというギミックがメカ好きな釣り人の琴線に触れるからだと思ってます。
もちろん、カバーを太いラインを使ってライトリグで攻められるとか、軽量プラグが扱いやすいとか、きちんとした理由もありますが、そういう用途でベイトフィネスを使っているアングラーばかりではないはずです。
なんとなくベイトタックルで楽しみたいってアングラーは結構多いと思うんですよ。我々趣味で釣りをしているアングラーにとって、釣りは遊びの延長戦にあるもの。
いまやバスフィッシングにとどまらず、トラウトゲーム、ソルトゲームなど、ベイトフィネスはあらゆるライトな釣りに活用されるようになりました。
ベイトタックルで軽量ルアーを扱うという、ひと昔前なら夢のようなことを当たり前にできるようになったことにハァハァしちゃう、そんなゆるいスタンスでベイトフィネスに向いているパックロッドを紹介します。

ベイトフィネスに向いているロッドって?
簡単にいうとスピニングロッドのL(ライト)~ML(ミディアムライト)みたいなロッドです。
ホント、スピニングロッドのガイドをベイト用に付け替えれば、ある程度使えるんじゃないのって思います。
つまりは、軽量ルアーを扱うための繊細または柔軟なティップ、それでありながら太めのラインで強引なファイトをしても耐えられるベリーからバットにかけてある程度のハリがあるロッドですね。
ティップが繊細であるほど、ワーミングやスモールラバージグに向いており、全体的にある程度ハリがあるものは軽量ルアーのプラッギングに向いています。
パックロッドでは選択できる種類がありませんが、1ピースや2ピースのベイトフィネスロッドでいうところのULがワーミング向け、Lがプラッギング向けという住み分けをしているメーカーが多いですね。
これから紹介するパックロッドにはそのあたりの要素も含めて紹介します。
アウトバックライト
メーカー:テイルウォーク
タイプ:ジョイント(5ピース)
フィネス度:★★★★★(5点満点)
MODEL | LENGTH(ft.in) | PIECE | CLOSED LENGTH(cm) | ROD WEIGHT(g) | LURE WEIGHT(g) | LINE WEIGHT(lb) | L1(mm) | L2(mm) | GRIP TYPE | RETAIL PRICE(JPY) |
S604L | 6 | 4 | 50 | 68 | MAX4 | MAX6 | 308 | 210 | A | 24,000 |
S665UL | 6.6 | 5 | 44 | 84 | MAX3 | MAX4 | 320 | 220 | A | 24,000 |
S725L | 7.2 | 5 | 48 | 87 | MAX5 | MAX8 | 340 | 240 | A | 25,000 |
C665L | 6.6 | 5 | 44 | 100 | MAX5 | MAX8 | 350 | 240 | B | 25,000 |
C725L+ | 7.2 | 5 | 48 | 105 | MAX8 | MAX10 | 360 | 250 | B | 26,000 |
スペック表にはスピニングモデルも掲載していますが、ベイトモデルはモデル名の頭文字が「C」の機種になります。
アウトバックライトとは言ったものの、本当にめちゃくちゃライトに仕上げてきたよっていうロッドです。バスやトラウトがメインなら「C665L」、ソルトライトゲームがメインなら「C725L+」が良いでしょう。
全機種で50センチ以下に抑えられているモバイルレングスも好印象です。また、アウトバックシリーズは他社にはないラインアップが魅力です。メーカーのテイルウォークは「パックロッド愛が強め」と言われますが、アウトバックこそ、その代表格と言えます。



トレイルブレイザーTBC644LF
メーカー:ラパラ
タイプ:ジョイント(4ピース)
フィネス度:★★★★☆(5点満点中4点)
スピニングのLクラスを、そのままベイトロッドにしましたっていう感じのパックロッドです。
私も愛用していますが、Lクラスとは言え、70センチクラスのシーバスを仕留めるだけのパワーを有しています。ロッドって、割と強いんですよね。たぶん、折れるときって魚とファイトしているときよりも、移動中の不注意とか、そういうパターンのほうが圧倒的に多いと思う。



トレイルブレイザーの雄姿は下記記事で確認できます。

トラギアティップトップC636ML

タイプ:テレスコピック(6ピース)
フィネス度:★★★★☆(5点満点中4点)
モデル | 標準全長 (ft) |
継数 (本) |
仕舞 (cm) |
自重 (g) |
先径 (mm) |
元径 (mm) |
ルアー (g) |
下錘 (号) |
ライン (LB) |
グリップ タイプ |
メーカー希望 本体価格(円) |
コード |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
C636ML | 6.3 | 6 | 41.0 | 93.0 | 1.4 | 11.6 | 5-18 | 6-14 | E | 10,000 | 4516508 69063 7 |
このロッドの良いところは安いこと。
仕舞寸法も短く、
3グラム以下の超軽量ルアーを使うというよりは、3~
テレスコピックなのでラインを通したままサッと仕舞えるのも利点。ヤブ漕ぎをしたり、チャリでランガンするときにも扱いやすいです。


ズームサファリ
メーカー:アブガルシア
タイプ:ジョイント(4-5ピース)
フィネス度:★★★★☆(5点満点中4点)
製品名 | タイプ | 継数 | 全長 (ft/cm) |
仕舞 (cm) |
標準自重 (g) |
先径 (mm) |
ルアー (g) |
ライン (lb) |
使用材料 | パワー | テーパー/ アクション |
製法 | メーカー希望 本体価格 (税抜) |
ZoomSafari ZMSC-464L | BC | 4 | 4’6″/137 | 41.4 | 90 | 1.2 | 2~8 | 4~8 | カーボン95%,グラス5% | L/ライト | FR/レギュラーファースト | チューブラー | ¥12,500 |
ZoomSafari ZMSC-565L | BC | 5 | 5’6″/168 | 39 | 104 | 1.4 | 2~10 | 4~12 | カーボン95%,グラス5% | L/ライト | FR/レギュラーファースト | チューブラー | ¥13,500 |
ZoomSafari ZMSC-665M | BC | 5 | 6’6″/198 | 44.6 | 151 | 1.7 | 9~28 | 8~16 | カーボン95%,グラス5% | M/ミディアム | FR/レギュラーファースト | チューブラー | ¥14,500 |
ZoomSafari ZMSC-765L | BC | 5 | 7’6″/229 | 52.1 | 153 | 1.25 | 2~15 | 6~12 | カーボン95%,グラス5% | L/ライト | F/ファースト | チューブラー | ¥15,500 |
「ZMSC-665M」以外は、ベイトフィネス対応モデルとなっています。トラウト系をつよく意識した「464L」と「565L」、ソルトゲームを意識した「765L」があります。
自分のメインゲームに合わせてチョイスできるのは嬉しいですね。また、実売で1万円ちょっとというリーズナブルさも魅力です。その分、ガイドリングはSICやアルコナイトではなく、Oリングとなりますが、ベイトフィネスでやる範囲の釣りを考えれば、大きなデメリットにはなりません。SICでなくても問題ない程度の負荷しか掛かりませんので。
それよりも、オシャレなコルクグリップや優れたモバイル性能など、光る点がたくさんあります。特に「765L」は、7フィート6インチというレングスでありながら、Lパワーのベイトパックロッドという、かなり希少なスペックをしております。


ホーネットスティンガープラス HSPC-694ML-BF MGS

メーカー:アブガルシア
タイプ:ジョイント(4ピース)
フィネス度:★★★★☆(5点満点中4点)
製品ID | JAN/UPC | 製品名 | タイプ | 継数(※1グリップ゚脱着式) | 全長(ft/cm) | 仕舞(cm) | 標準自重(g) | 先径(mm)/元径(mm) | ルアー(oz) | line(lb) | 使用材料 | パワー | テーパー/アクション | 製法 | メーカー希望本体価格(税抜 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1477890NEW | 036282957893 | HNT STINGER PLUS HSPC-694ML-BF MGS | BC | 4 | 6’9″/206 | 54.8 | 124 | 1.40/9.1 | 1/16~5/16 | 6~12 | カーボン95%,グラス5% | ML/ミディアムライト | F/ファースト | チューブラー | ¥18,000 |
実は少ない、バスロッドのベイトフィネス向けパックロッドがアブより発売になりました。用途そのままを想定して作られたモデルなので安心ですね。
ミディアムライトパワーなので、ベイトフィネスロッドとしてはパワーを少し持たせており、ライトルアーを中心に幅広く対応してくれそうです。
6.9フィートという長めのレングスといい、おかっぱりバーサタイルスタイルに良さげですね


クロスフィールド XRFC-654ML-BF-MB

メーカー:アブガルシア
タイプ:ジョイント(4ピース)
フィネス度:★★★☆☆(5点満点中3点)
製品名 | タイプ | 継数 | 全長(ft/cm) | 仕舞(cm) | 標準自重(g) | 先径(mm)/元径(mm) | ルアー(g) | PEライン(号) | カーボン含有率(%) | パワー | メーカー希望本体価格(税抜) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
XRFC-654ML-BF-MB | BC | 4 | 6’5″/195.6 | 53.0 | 120 | 1.3/10.1 | 2-18g | 0.4~1.2 | 1.0 | ML(ミディアムライト) | ¥12,000 |
アブガルシアのなんでもシリーズである「クロスフィールド」にモバイルモデルが加わりました。これはそのうちのひとつで、ベイトフィネス対応モデルです。
スペック的にはガチガチのベイトフィネスという感じではなく、マックス18グラムまで背負えるパワーを持たせています。
一方で最小は2グラムからと、幅広いウェイトに対応しています。これは、ティップを柔らかく、バッドをカチカチに仕上げているからです。
ソルトならロックフィッシュやチニングとも相性が良さそうですね。
バス釣りだと、ベイトフィネスっていう感じではないかもしれないですね。MLくらいの普通のベイトロッドと大差ない気がしますので。

ワイルドサイドWSC60ML-5

メーカー:レジットデザイン
タイプ:ジョイント(5ピース)
フィネス度:★★★☆☆(5点満点中3点)
- レングス:6ft
- アクション:ミディアムスロー
- 自重:106g
- 継数:5
- モバイルレングス:42cm
- 適合ルアー:3.5-14g
- 適合ライン:7-14lb
- 価格:30500円
なんだか玄人から支持されているイメージのあるレジットデザインから登場です。
レジットデザインのブランクは「アラミド繊維」なるものが使われており、強度が高められているのが特徴です。パックロッドは継数が多くなる分、どうしても強度的に不利になりますが、強度が高められているっていうのは安心感がありますね。
あと、独特の模様があってデザイン的にも惹かれるものがあります。
あとは6フィートという最近のバスロッドとしては短いレングスでありながら、5ピースを採用しているため、モバイル性能に優れているのもポイント高いですね。
ちょっと高いのがネックですが、総じてオススメできるベイトフィネス向けのパックロッドです。



エアエッジモバイル664MLB

メーカー:ダイワ
タイプ:ジョイント(4ピース)
フィネス度:★★★☆☆(5点満点中3点)
品名 | 全長 (m) |
継数 (本) |
仕舞 (cm) |
自重 (g) |
先径/元経 (mm) |
ルアー重量 | ライン | カーボン 含有率 (%) |
メーカー 希望本体 価格(円) |
JAN コード |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
(g) | (oz.) | (lb.) | |||||||||
664MLB | 1.98 | 4 | 54 | 110 | 1.7/14.9 | 3.5~14 | 1/8~1/2 | 6~14 | 99 | 28,200 | 218528 |
664M/MLB | 1.98 | 4 | 54 | 112 | 1.8/10.9 | 5~18 | 3/16~5/8 | 7~16 | 99 | 28,500 | 218559 |
ダイワの人気バスロッド、エアエッジのモバイルバージョンです。
ベイトフィネスというよりは、ライトバーサタイルって感じの仕様ですね。同じく2019年に発売となったベイトリール、アルファスCTSVと相性がよさそうです。
おかっぱりで使う機会の多い5グラム前後のルアーを中心に、快適な釣りを提供してくれそうです。いざとなれば抜き上げられるくらいのパワーがあるのもいいですね。



フリーゲームXT B64L

※画像はB76Mです。
メーカー:シマノ
タイプ:ジョイント(4ピース)
フィネス度:★★★★☆(5点満点中4点)
品番 | 全長 (m) |
継数 (本) |
仕舞寸法 (cm) |
自重 (g) |
先径 (mm) |
キャスト ウェイト(g) |
バーチカル ウェイト(g) |
錘負荷 (号) |
適合ライン PE(号) |
適合ライン ナイロン(lb) |
カーボン 含有率(%) |
リールシート 位置(mm) |
本体価格 (円) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
B64L | 1.93 | 4 | 52.7 | 99 | 1.4 | 3~14 | – | 8~20 | 0.3~0.8 | 3~8 | 92.1 | 236※D | 22,000 |
シマノのパックロッドシリーズ、フリーゲームXTのなかで最もライトなベイトモデルです。
メーカー的にもトラウトが一番ハマるとおススメしているのベイトフィネス向けモデルで、当記事で紹介しているなかでもかなりベイトフィネスにハマるパックロッドです。
6.4フィートと取り回しがよく、何かとつぶしの効くレングスになっているので、バスやトラウトだけでなく、ソルトのライトゲームで使っても楽しそうです。
これはかなりおススメしたい一本です。
クワトロ ベイトモデル



メーカー:パームス
タイプ:ジョイント(4ピース)
フィネス度:★★★★☆~★★★★★(機種による)
Model No. | Length | Piece | Power | Lure | PE | Rod Wt. | Pack Length | Price |
QTRGC-46XUL | 4ft.6inc. | 4 | XUL | 1.5-5g | 1-4lb | 90g | 38cm | ¥17,500 |
QTRGC-53UL | 5ft.3inc. | 4 | UL | 2-6g | 2-5lb | 98g | 45cm | ¥18,500 |
QTRGC-63L | 6ft.3inc. | 4 | L | 3-10g | 3-8lb | 124g | 52cm | ¥19,500 |
まだまだパックロッドが少なかった時代。その印象的なイエローブランクでハイエンドロッドだったクワトロは、2020年にミドルレンジのモデルとして復活しました。
スピニングモデルは、シーバスまで視野に入れるような機種もありますが、ベイトモデルはライトなロッドが中心となっています。トラウト系に強いパームスらしく、渓流ベイトフィネス対応のロッドから、汎用性のある6フィート台のロッドまでそろっています。
ブラックバスに使うのなら、圧倒的に「QTRGC-63L」がオススメです。ルアーウェイトは3g~とめちゃくちゃフィネスってわけではないですが、実際にバス釣りでよく使うウェイトを抑えており、ベイトフィネスリールやSV系のリールとあわせることで、ライトバーサタイルタックルが完成します。



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